2004 Fiscal Year Annual Research Report
植物由来スフィンゴ脂質の大腸ガン細胞に対する機能に関する研究
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15780091
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Research Institution | Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine |
Principal Investigator |
木下 幹朗 国立大学法人帯広畜産大学, 畜産学部, 講師 (30321962)
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Keywords | cerebroside / colon cancer / DMH / DNA microarray / plant / fungus |
Research Abstract |
研究実施者は,植物や真菌類のスフィンゴ脂質の生体機能性を解明する一環として,植物性スフィンゴイド塩基が大腸ガン細胞のアポトーシスを誘導することを見出し,セレブロシドの大腸ガン発症予防効果をマウスの大腸腺腫(ACF)誘発系を用いて証明したことを,昨年度に報告した.今回はその時の発現遺伝子の解析をDNAマイクロアレイ法を用いた網羅的解析を試みた.ACFはDMHをBALB/c雄マウスの腹腔内へ7日ごとに投与して誘発し,試験食は植物(トウモロコシ)および酵母(S.Kluyvery)から分離精製したセレブロシドをAIN-76配合飼料に0.1-0.5%添加して作製した.9週間の試験飼育の後,摘出した大腸から常法によりRNAを調製した後,mRNAをカラム法で精製した.このmRNAを鋳型として,逆転写反応を利用してのCy3およびCy5で蛍光標識されたcDNAプローブを作製し,市販のマウス遺伝子発現解析用DNAチップを用いて解析した.その結果,大腸での遺伝子の発現はセレブロシド未投与群と投与群で比較したところ,セレブロシド投与により,マウス遺伝子(4,400個)のうち発現低下が110遺伝子で,発現増加が145遺伝子であった.特にアポトーシス関連遺伝子や薬物排出系遺伝子の増加が認められた.また,Wnt-シグナル関連遺伝子が一様に低下していた.
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] Prevention of Aberrant Crypt Foci Formation by Dietary Maize and Yeast Cerebrosides in 1.2-Dimethylhydrazine-treated Mice2005
Author(s)
Aida, K., Kinoshita, M., Tanji, M., Sugawara T., Ono, J., Tamura, M., Ueno N., Onishi, M
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Journal Title
J.Oleo Sci 54
Pages: 45-49
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