2004 Fiscal Year Annual Research Report
レーザープロファイル計測データ・高解像度衛星データによる森林モニタリング手法
Project/Area Number |
15780108
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
松英 恵吾 宇都宮大学, 農学部, 助手 (20323321)
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Keywords | レーザープロファイラー / LiDAR / 高解像度衛星 / 森林モニタリング / 林分構造解析 / 樹冠パラメータ / GPS / 樹冠形状 |
Research Abstract |
平成15年度に宇都宮大学農学部附属船生演習林を対象地として、レーザープロファイラーを搭載したヘリコプターで計測されたファーストパルスデータ、ラストパルスデータから地表面データ(DTM)、林冠面データ(DCHM)を最適内挿法を用いて算出を行った。また、グランドツルースとして測定区内で樹種、林齢等、林相の異なる林分に対して試験地を設定しGPS装置を用いて現地の測量を行った。スギ、ヒノキで植栽本数が1500本、3000本、6000本、12000本の各試験地について樹木位置、林分の樹種、樹高、胸高直径などの測定を追加して行った。 レーザープロファイル計測で得られたデータを画像解析することで、樹木位置、樹冠サイズなどのパラメータを抽出し、その値に対して樹冠形モデルを適用し樹冠形を再現し、樹冠形データから樹冠直径、樹冠表面積を算出することができた。また高解像度衛星IKONOSのデータの画像解析も行い、テクスチャ解析によって樹冠形状データに関するパラメータ抽出を行った。樹冠パラメータの抽出には今回新たに開発したアルゴリズムを使用した。この値からさらに林分胸高断面積合計、林分材積を推定した。 地上調査で得られた測定値と比較したところ、樹高については単木それぞれについて高精度で抽出することができた。林分密度については、密度が高くなるにつれて単木の抽出精度の低下が確認された。樹冠パラメータについては陰樹冠部分の抽出ができなかったが、陽樹冠部については高精度で抽出することができた。特に樹冠パラメータの抽出についてはこれまでノイズとされてきた地表面に到達しなかったラストパルスデータを解析することによって樹冠基部高を求めることが可能であることを明らかにした。林分胸高断面積合計、林分材積も精度良く求められていた。樹種の違い、林分密度の違いによって測定精度に差が出ることが確認されたが、実用上問題なくそれぞれの林分パラメータを求めることができることが明らかになった。本研究の結果、レーザープロファイル計測データと高解像度衛星データにより、地上調査と遜色ない精度で森林モニタリングが可能となる解析手法を開発することができた。
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Research Products
(3 results)