2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15790013
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
松永 浩文 熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 助手 (10274713)
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Keywords | 2-オキサゾロン / 2-イミダゾロン / 2-チアゾロン / キラル合成子 / 2-アミノチオール / スタチン / 不斉アルキル化 / 不斉Diels-Alder反応 |
Research Abstract |
本研究では、これまでに当研究室により高効率反応素子としての有効性を明らかにしてきた単純複素五員環2-オキサゾロン、2-イミダゾロンの類似体である"2-チアゾロン"を構築材とした、様々な効率不斉合成プロセスの開発を目的としている。昨年度で明らかにした、2-チアゾロンニ重結合部位の付加反応活性(イオン反応、ラジカル反応、協奏反応)特性をもとに、これら付加体の高効率反応素子としての有効性を確立することに注力した。 (1)新規キラル合成子を利用した光学活性2-アミノチオール類の合成:キラル2-チアゾロン二重結合部位への位置及びジアステレオ選択的付加反応により得られた5-プロモ-4-メトキシ体の4,5位反応性置換基を夫々イオン的に所要の置換基に完全な位置及び立体選択性で変換し、生理活性を有す水酸化アミノ酸の一種であるスタチンのアミノチオールアナログ中間体を合成し、本方法論の有効性を実証した。 (2)2-チアゾリジノン系"屋根付き"人工不斉源の開発:2-チアゾロンと9,10-ジメチルアントラセンとの環化付加より得られる光学活性"屋根付き"付加体より誘導したキラル2-アミノチオール体やチアゾリン誘導体が不斉配位子として、パラジウムを利用したアリルアセテートの不斉アルキル化や不斉Diels-Alder反応において特徴ある反応挙動を示し、本不斉源の有効性を実証した。
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Research Products
(3 results)