2004 Fiscal Year Annual Research Report
γ位ヘテロジ置換アリルジルコニウム種を用いる合成反応の開発と応用
Project/Area Number |
15790016
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
佐藤 梓 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (10338965)
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Keywords | γ,γ-ジアルコキシアリルジルコニウム種 / アリル金属 / ジルコノセン / トランスメタル化 / カップリング反応 / イミン |
Research Abstract |
研究代表者はジルコノセン-ブテン錯体とオルトアクリ'ル酸トリエチルエステルとを作用させることにより、配位子交換・アルコキシル基のβ脱離を経てγ,γ-ジアルコキシアリルジルコニウム種1が生成することを既に報告している。 1の反応性をγ,γ-ジアルコキシアリルジルコニウム種とプロパルギルホスフェート類との反応について検討した。この反応において添加物を加えない場合、反応は進行せず生成物は得られない。そこで種々検討を加えたところ、Cu(I)塩の添加によりジルコニウム種1のα位を反応点としたカップリング反応が進行し、良好な収率でカップリング体が得られる事を明らかとした。この際、1のγ位での付加体は観察されなかった。銅(1)塩としては、CuCNを用いた場合にもっとも良好な収率で生成物を得ることができた。この反応は高い位置選択性で進行することが明らかとなり、不斉点を有する基質を用いた反応についても検討を行ない、反応の様式を明らかとした。 また、γ,γ-ジアルコキシアリルジルコニウム種1とグリオキシレート類との反応についても検討を行なった。Lewis酸を加えることにより反応が進行し、1のβ位でアルデヒド基に付加した後、環化したシクロプロパン誘導体を良好な収率で得ることができた。 また、γ,γ-ジアルコキシアリルジルコニウム種1とイミンとの反応についても引き続き検討を行なった。添加剤として一価の銅塩を用いて反応を行なうと、1のγ位で付加したジエトキシホモアリルアミンが生成する事を既に見いだしている。そこで反応のさらなる一般化を目的とし、種々の基質を用いて反応を行った。さらに不斉中心をもつイミンを基質として用いた場合、高いジアステレオ選択性で反応が進行する事を明らかとした。 以上の結果をJournal of Organic Chemistry誌にて発表した。また、日本薬学会第125年会(東京)にて発表予定である。また、未発表の結果については二誌に投稿準備中である。
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Research Products
(1 results)