2005 Fiscal Year Annual Research Report
γ位ヘテロジ置換アリルジルコニウム種を用いる合成反応の開発と応用
Project/Area Number |
15790016
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
佐藤 梓 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (10338965)
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Keywords | γ,γジアルコキシアリルジルコニウム種 / アリル金属種 / グリオキシレート / ケテンアセタール / 銅(I)塩 / アクリロイルアニオン等価体 / イミン |
Research Abstract |
研究代表者はジルコノセン-ブテン錯体とオルトアクリル酸トリエチルエステルとを作用させることにより、配位子交換、アルコキシル基のβ脱離を経てγ,γ-ジアルコキシアリルジルコニウム種1が生成することを既に報告している。 γ,γ-ジアルコキシアリルジルコニウム種1とグリオキシレート類との反応について引き続き検討を行なった。銅(II)トリフラートを加えることにより反応が進行し、1のβ位でアルデヒド基に1,2-付加したのちに、分子内のアルキルジルコニウム種がオキソカルベニウムイオンへ環化したシクロプロパン誘導体を良好な収率で得ることができ、種々のグリオキシレートへの適用の拡大を行なった。 また、γ,γ-ジアルコキシアリルジルコニウム種1とイミン類との反応についても引き続き検討を行なった。添加剤として1価の銅塩を用いて反応を行なうと、1のγ位で付加したジエトキシホモアリルアミンが生成する事を既に見いだしている。そこで反応のさらなる一般化を目的とし、種々の置換基を持ったイミン類を用いて反応を行った。ここで不斉中心をもつイミンを基質として用いた場合、高いジアステレオ選択性で反応が進行する事を明らかとした。また、生成物のジエトキシホモアリルアミンのアセタール基の脱保護がトリフルオロ酢酸中で容易に進行し、α,β-不飽和カルボニル基を有するアミン誘導体が高収率で得られることを明らかとした。この際、1はアクリロイルアニオン等価体としてイミン類と反応しており、保護されたα,β-不飽和カルボニル基の導入法として利用できる。 以上の結果をTetrahedron Letter誌一報およびTetrahedron誌二報にて発表した。また、日本薬学会第126年会(仙台)にて発表予定である。また、未発表の結果については一誌に投稿準備中である。
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Research Products
(3 results)