2004 Fiscal Year Annual Research Report
ヒトがん細胞株を用いた抗がん剤感受性予測システムの構築
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15790058
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Research Institution | Japanese Foundation For Cancer Research |
Principal Investigator |
旦 慎吾 財団法人癌研究会, 癌化学療法センター分子薬理部, 研究員 (70332202)
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Keywords | ヒトがん細胞株 / バイオインフォマティクス / 抗がん剤 / 感受性予測 / 遺伝子発現解析 |
Research Abstract |
がん細胞の抗がん剤感受性の予測マーカーとなる遺伝子群を同定する目的で、研究代表者らは、39種類のヒト培養がん細胞株(ヒトがん細胞株パネルJFCR39)について約100種類の抗がん剤に対する感受性と約1万種類の遺伝子発現を測定してデータベース(DB)化し、このDBを利用して抗がん剤感受性と統計学的に有意な相関が認められた遺伝子群を抽出した。つぎに、認められた相関の一般性を検討するために、米国国立がん研究所(NCI)が公開している60種類のヒト培養がん細胞株(NCI60)についての薬剤感受性・遺伝子発現DBを利用して相関の検証をおこなった。JFCR39、NCI60の両DBで比較可能な782遺伝子の発現データと51抗がん剤の感受性データを利用して解析したところ、JFCR39のDBにおいて有意な相関が認められた抗がん剤と遺伝子の組み合わせうち、NCI60のDBにおいても同様な相関が認められるものが19%存在した(P<0.05)。この割合は、ランダム(2.5%)に比べ有意に高いことから、JFCR39のDBを利用した解析で相関が認められた抗がん剤-遺伝子の組み合わせは、JFCR39のDBにオーバーフィッティングしていて普遍的ではないものが数多く含まれているものの、本質的に関連があるものが濃縮されているものと推察された。また、JFCR39、NCI60の両DBで有意な相関が認められた抗がん剤-遺伝子の組み合わせは、本質的に関連があるものがより多く濃縮されていることが期待された。以上のことから、これらの遺伝子は、組み合わせの相手の抗がん剤の感受性予測マーカーとして利用できる可能性が示唆された。相関が認められた抗がん剤-遺伝子の組み合わせ例として、トポテカン-SFN(耐性)、PLK1(感受性)が挙げられるが、これらの遺伝子を用いて精度の高い感受性予測システムを構築することが今後の課題である。
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Research Products
(1 results)