2003 Fiscal Year Annual Research Report
内向き整流性K^+チャネル(Kir7.1)変異体を用いた生理機能および病態解析
Project/Area Number |
15790121
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
鈴木 喜郎 北里大学, 医学部, 助手 (40348503)
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Keywords | 内向き整流性K+チャネル / トランスジェニックマウス / 腎尿細管 |
Research Abstract |
トランスジェニックマウス作製用ベクターの構築とチャネル蛋白質発現の確認 Kir7.1変異体トランスジェニックマウスを作製するため、アクチン(CAG)プロモータの下流にKir7.1AAA変異体遺伝子をつないだベクターを構築した。当ベクターをHeLa細胞に一過的に導入しチャネル蛋白質を発現させた後、Kir7.1に対する抗体でウエスタンブロッティングを行ったところ、Kir7.1の理論分子量に相当する付近に1本のバンドを検出した。このことから当ベクターで用いたプロモータは機能的であると考えられた。現在、北里大学医学部遺伝子高次機能解析センターにおいてトランスジェニックマウスを作製中である。 哺乳類腎臓由来新規培養細胞の樹立と機能解析 SV40LTマウスを用いて腎尿細管由来培養細胞を新規に樹立しKir7.1内在性電流を高濃度Ba^<2+>感受性電流として測定した。樹立した細胞においてKir7.1 mRNAを確認したが(RT-PCR,RNase protection assay)、膜電流の全細胞記録では有意な高濃度Ba^<2+>感受性電流は観察されなかった。その理由はKir7.1 mRNA後確認後、細胞の継代によって形質が変化したものと考えられた。今後、活性測定のためには腎尿細管細胞にKir7.1野生型遺伝子を導入しチャネルを再構成することが必要と考えられ、現在そのためのベクター(Kir7.1WT-IRES-EGFP)を構築中である。
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