2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15790156
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
清水 孝彦 (財)東京都高齢者研究・福祉振興財団, 東京都老人総合研究所・分子老化研究グループ, 研究員 (40301791)
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Keywords | MnSOD / 活性酸素 / 酸化ストレス / Cre-loxpシステム / 脳特異的欠損マウス / 神経変性 / ミトコンドリア / 個体老化 |
Research Abstract |
活性酸素は加齢による生体内変化の主要な原因物質であると考えられているが、個体老化レベルで活性酸素説を実証するモデルは乏しい。MnSODは活性酸素の大部分が産生されるミトコンドリアで活性酸素を処理する生体防御にとって重要な酵素である。全身性のMnSOD欠損マウスは拡張性心筋症を伴い胎生期から新生児期に死亡する。そのため長期的な活性酸素傷害はヘテロマウスを用いて解析されてきた。しかし、ヘテロマウスは正常に発育・成長するため、酸化ストレスによる傷害を個体レベルで解析できない。そのため我々はCre-loxpシステムを用いて組織特異的にMnSODが欠損できるモデルマウス(MnSOD floxマウス)の作製を行った。昨年、全身でCreリコンビナーゼタンパク質を発現するCAG-Creマウスと交配し、欠損マウスが胎生致死であることを明らかにし、Cre-loxpシステムが予想通り働くことを報告した。さらに肝臓特異的MnSOD欠損マウスを作製し、肝臓におけるMnSODの欠損が肝機能に影響を与えないことを明らかにした。本研究では、脳・神経系での特異的なMnSOD欠損マウスを作製し、神経変性過程における活性酸素蓄積、および酸化ストレス傷害の病理的役割を明らかにすることを目的に研究を行った。ラットネスチン遺伝子プロモーターの下流にCreリコンビナーゼ遺伝子を組み込んだNestin-CreマウスとMnSOD floxマウスを交配し、脳特異的MnSOD欠損マウスの作製を行った。その結果、欠損マウスはメンデルの法則に従い誕生し、胎生致死は認められなかった。しかし、脳特異的MnSOD欠損マウスは生後2週から有意に成長遅延と運動障害を呈し、生後4週までに100%死亡することが判明した。これらの結果から神経系においては、発育の初期に活性酸素傷害により、神経変性がもたらされることが示唆された。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Shin, Y. et al.: "Aβ species, including IsoAsp 23 Aβ, in Iowa-type familial cerebral amyloid angiopathy."Acts Neuropathologica. 105. 252-258 (2003)
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[Publications] Shirasawa, T. et al.: "Oxygen affinity of hemoglobin regulates O_2 consumption, metabolism, and physical activity."J.Biol.Chem.. 278(7). 5035-5043 (2003)
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[Publications] Nunomura, K. et al.: "In vivo cross-linking of nucleosomal histones catalyzed by nuclear transglutaminase in starfish sperm and its induction by egg jelly triggering the acrosome reaction."Eur.J.Biochem.. 270(18). 3750-3759 (2003)
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[Publications] Murakami, K. et al.: "Neurotoxicity and Physicochemical Properties of Aβ Mutant Peptides from Cerebral Amyloid Angiopathy : Implication for the Pathogenesis of Cerebral Amyloid Angiopathy and Alzheimer's Disease."J.Biol.Chem. 278(46). 46179-46187 (2003)