2003 Fiscal Year Annual Research Report
未知の神経伝達機構を担うα-ラトロトキシン受容体の内因性リガンドの探索
Project/Area Number |
15790157
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Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
岡野 一郎 国立循環器病センター研究所, 生化学部, 室員 (30300974)
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Keywords | 分泌顆粒 / 神経伝達 / 生理活性ペプチド / G蛋白質共役型受容体 |
Research Abstract |
神経伝達・分泌顆粒放出の新たな調節機構を解明するため、セアカゴケグモの毒腺より単離された神経伝達物質の異常放出をもたらす神経毒α-latrotoxinの内在性リガンドの検索をこれまで行ってきた。 α-latrotoxinが結合する蛋白質は、生理活性ペプチド受容体ファミリーである細胞膜7回貫通のG蛋白質共役型受容体CL1(calcium independent latrotoxin receptor(CIRL)/Latrophillin1)であることから、CL1を恒常的に発現する細胞株に、ウシの種々の組織からゲル濾過法と逆相クロマトグラフィー法により精製した生理活性ペプチド画分で刺激した。その結果、複数の画分において反応の指標となる細胞内サイクリックAMPの上昇が検出されたものの、そのアミノ酸配列を解析したところ、それらは既知の生理活性ペプチドまたは蛋白質の部分分解物であった。 そこでCL1と構造的に類似するG蛋白質共役型受容体CL2,CL3についても安定発現細胞株を樹立していたことから、これらについてもCL1と同様の解析を行った。受容体の構造が似ていれば、そのリガンドの構造も類似しているものと考え、以上3種の受容体に共通に反応する画分に目的の生理活性ペプチドが含まれていることを予想していたが、サイクリックAMPを上昇させる活性が高い低いを問わず、共通に反応を示すものは既知生理活性ペプチド若しくは蛋白質の部分分解物であった。 今後は、各受容体単独で反応を示す画分について解析を進め、CL受容体の内在性リガンドの検索を行う予定である。
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Research Products
(1 results)