2003 Fiscal Year Annual Research Report
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15790231
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Research Institution | National Institute of Infectious Diseases |
Principal Investigator |
前田 百美 国立感染症研究所, ハンセン病研究センター・病原微生物部, 研究員 (90311399)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
牧野 正彦 国立感染症研究所, ハンセン病研究センター・病原微生物部, 部長 (60238889)
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Keywords | シュワン細胞 / 抗酸菌 / カニクイザル / 末梢神経障害 / ハンセン病 / 抗原提示 |
Research Abstract |
ハンセン病における神経障害機構を解明するためのin vitroモデルを確立することを目的として以下の実験を展開した。 1.末梢神経障害を発症することが知られているサルに着目し、カニクイザルの新生児および成体サルの後根神経節および坐骨神経をコラゲナーゼとトリプシンで処理した。細胞を分散させ初代培養を行いシュワシ細胞を得た。その後DNA合成阻害剤であるAra-C (cytosine-b-D-arabinofuranoside)を作用させて、シュワン細胞の増殖を妨げる繊維芽細胞を除去した。さらに、増殖因子heregulin存在化で2-3週間培養し、シュワン細胞の株化を図った。得られた細胞はS-100およびラミニン抗原陽性でありシュワン細胞であることが確認された。 2.シュワン細胞の表面抗原を、FACS Caliburを用いて検索すると、MHCクラスI抗原は発現していたが、クラスII抗原は陰性であった。つぎに、らい菌に対するシュワン細胞の感受性を検索した。FITCラベルしたらい菌をシュワン細胞と混合培養すると、ジュワン細胞により容易に取り込まれた。シュワン細胞は、らい菌に対し高い親和性を有すると考えられた。 3.らい菌の細胞膜蛋白に対するポリクローナル抗体で、らい菌感染シュワン細胞表面を検索すると陽性であった。従って、シュワン細胞は、らい菌感染をうけるとらい菌由来抗原をその表面に発現する可能性が示唆された。 サル由来のシュワン細胞はらい菌感受性を有し、らい菌抗原をその表面に発現し、ハンセン病における末梢神経障害の発生機構を解析する上で有用な知見を提供しうると想定された。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Yamashita Y, Maeda Y, Takeshita F, Brennan PJ, Makino M.: "Role of the polypeptide region of 33 kDa mycobacterial lipoprotein"Cellular Immunology. (in press).
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[Publications] Maeda Y, Brennan PJ, Makino M.: "Studies of lipoproteins of Mycobacterium leprae"Japanese Journal of Leprosy. 73. 209-215 (2004)
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[Publications] Maeda Y, Gidoh M, Ishii N, Mukai C, Makino M.: "Assessment of cell mediated immunogenicity of Mycobacterium leprae-derived antigens"Cellular Immunology. 222. 69-77 (2003)
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[Publications] Krutzik SR, Ochoa MT, Sieling PA, Uematsu S, Ng YW, Legaspi A, Liu PT, Cole ST, Godowski PJ, Maeda Y, et al.: "Activation and regulation of Toll-like receptors 2 and 1 in human leprosy"Nature Medicine. 9・5. 525-532 (2003)
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[Publications] Nakayama K, Maeda Y, Jigami Y.: "Interaction of GDP-4-keto-6-deoxymannose-3,5-epimerase-4-reductase with GDP-mannose-4,6-dehydratase stabilizes the enzyme activity for formation of GDP-fucose from GDP-mannose."Glycobiology. 13.10. 673-680 (2003)