2003 Fiscal Year Annual Research Report
フローサイトメトリーによる造血器腫瘍のテロメラーゼ逆転写酵素発現の検討
Project/Area Number |
15790274
|
Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
半田 寛 群馬大学, 医学部, 助手 (90282409)
|
Keywords | フローサイトメトリー / テロメラーゼ逆転写酵素 / 造血器腫瘍 / real time PCR / PCR ELISA |
Research Abstract |
フローサイトメトリーを用いて、腫瘍表面抗原とテロメラーゼ逆転写酵素(hTERT)蛋白の発現を抗hTERT抗体によって、同時に測定する方法を開発することを目的に、本年度の研究を行った。 まず、hTERTを高度に発現していると考えられる数種類の骨髄腫細胞株のhTERTmRNA発現量をロシュ社のライトサイクラーを使用したリアルタイムPCRにて定量し、またテロメラーゼの酵素活性をテロメラーゼ伸長反応TRAP-PCRとELISA法を用いて測定した。さらにこのテロメラーゼ活性を低下させる薬剤である、デキサメサゾンやサリドマイドと共培養し、hTERTmRNAとテロメラーゼ活性を測定した。その後、これらの細胞株を0.5%〜4.0%のパラフォルムアルデヒドで固定し、5% Triton-X 100、Tween20、methanol、ethanolなどで細胞膜透過処理を行い、hTERT抗体とFITC標識二次抗体で染色後、フローサイトメトリーで解析した。また同じ細胞のサイトスピンスライド標本を作製し、Avidin-Biotin staining法を用いてhTERTを染色後、光学顕微鏡で検鏡した。 現在までの所、フローサイトメトリー法はリアルタイムPCRに比較すると感度が低く、hTERTmRNAの発現がある程度みられる細胞でも、hTERT蛋白発現が認められず、感度を上げるための研究を遂行中である。また,数種類ある、抗hTERT抗体のうちどれが最も適した抗体であるかも検討中である。細胞表面抗原との二重染色によるhTERT蛋白発現検討は可能であることが判明している。 今後は感度を上げる研究とともに、患者検体のhTERT蛋白発現を検討する予定である。
|