2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15790343
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
山下 竜也 金沢大学, 医学部附属病院, 助手 (30334783)
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Keywords | 癌遺伝子治療 / アデノウイルス / 単球走化因子(MCP-1) / レンチウイルス |
Research Abstract |
単球走化活性因子(MCP-1)発現アデノウイルスベクターをMCP-1のcDNAをCAGプロモーター下に入れ、アデノウイルスベクターAxCAMCP-1を作製した。発現に関しては培養細胞系のin vitroの系でウイルスの量依存性にMCP-1の産生を確認できた。MCP-1の抗腫瘍効果増強作用の確認のためにin vitroの系でヒト肝癌由来HuH7細胞に単純ヘルペスウイルスチミジンキナーゼ(HSV-tk)を発現するアデノウイルスAxA2ATKと共感染させて検討を試みたが、アデノウイルス量の調整に難渋し、現在最小抗腫瘍効果を認めるAxA2ATKにAxCAMCP-1を感染ウイルス量を変えて検討している。 レンチウイルスに関しては、C型肝炎ウイルスの感染クローンであるHCV-1aのcDNAを有するpCVH77とB型肝炎ウイルスの感染クローンであるHBV adrのcDNAを有するpBHB4よりそれぞれの表面蛋白をコードするpreSからS, E1からp7についてHBV, HCV併せて6つのCMVプロモーター下発現プラスミドを作製しそれぞれの蛋白の発現をin vitro蛋白翻訳系で確認し、レンチウイルス作製を試みた。コントロールとしてVSV-G蛋白を発現するプラスミドpMD.Gを用いた。作製したウイルスはウイルス価が低いため、セントリコンを用いた限界濃縮法にて濃縮した。これらのウイルス上清により培養細胞HuH7細胞へのin vitroの感染実験を行った。感染のレポーターとしてはLacZを用いたが、発現量が少ないためか感度が低いため、Firefly luciferaseをレポーターとして用いたところ、コントロールのVSV-Gを有するウイルス上清は発現を認めたが、HBVとHCVの蛋白を有すると考えられているウイルス上清では活性は認められなかった。このためHBVとHCVの蛋白にさらに工夫を加えて検討する予定である。愚痴唖的には、HBVに関してS蛋白のS, M, Lに対応するベクターを作り、それぞれ異なる比率でウイルスを作製、HCVに関しては、E1-2と続いたものやE1,E2の共感染などである。
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