2003 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子改変動物を用いた肝細胞増殖因子による肝再生機構の解明
Project/Area Number |
15790345
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
森内 昭博 京都大学, 医学研究科, 助手 (40359823)
|
Keywords | HGF / 肝再生 / c-Met |
Research Abstract |
本研究の目的は、発生工学的手法を用いてHGF受容体c-metの遺伝子改変動物を作製し、肝肝再生におけるHGFの生理的意義を正常肝(成熟肝細胞)および障害肝(肝幹細胞)のin vivoモデルを用いて明らかにすることである。具体的にはc-Metを任意に欠損させるためにtetracyclinでON制御されるdominantnegative c-met遺伝子を導入したトランスジェニックマウス(DN-met Tg)を作製し、このマウスに肝切除または肝障害誘導を行い、肝再生に及ぼすHGFの役割を明らかにすることである。 平成15年度はまず、ヒトの肝c-DNAライブラリーよりc-metの遺伝子をクローニングし、プラスミドベクターにサブクローニング後、その全塩基配列を確認した。c-Metの細胞内ドメインをコードしている領域(3'側約1000bp)以外をPCR法にて、組み換え用のエントリーベクターに組み替えシークエンスを確認し目的のDN-metを得た。現在トランスジェニックマウスを作製する前の予備実験として、DN-metエントリーベクターを肝臓特異的に一過性の遺伝子導入が可能なアデノウイルス発現ベクターへの組み換えが終了し、アデノウイルスの発現・回収・濃縮を行っている。 今後は、DN-met発現アデノウイルスを用いて肝臓特異的な遺伝子導入とDN-Metの発現を確認し、その肝再生に及ぼす影響を検討するとともにDN-met Tgマウスの作製を継続予定である。
|