2004 Fiscal Year Annual Research Report
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15790360
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
正岡 建洋 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (00317132)
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Keywords | グレリン / ペプシノーゲン / Helicobacter pylori / 慢性萎縮性胃炎 / 除菌療法 / アセチルコリン / ヒスタミン / 一酸化窒素 |
Research Abstract |
動物モデルを用いたグレリン分泌機構の検討 ムスカリン受容体タイプ3(M_3)欠損マウスでは、血漿グレリン濃度に有意な変化を認めないものの、胃粘膜中グレリン濃度が有意に上昇していた。また、2型ヒスタミン受容体(H_2)欠損マウスでは、血漿グレリン濃度に有意に上昇し、胃粘膜中グレリン濃度が有意に低下していた。一酸化窒素(NO)合成阻害薬であるL-NAMEをラットに1週間投与したところ、血漿グレリン濃度が有意に上昇した。以上より、グレリンの分泌調節に迷走神経や末梢のNO産生神経が密接に関与し、グレリンが脳腸相関のキーファクターとなり得る可能性が示唆された。 慢性胃炎患者におけるグレリン動態の検討 国立循環器病センターの寒川らとの共同研究により確立した高感度のRadioimmunoassayを用いて69名の慢性胃炎の患者に対し,内視鏡施行時に血漿グレリン濃度,血清ペプシノーゲンI,II濃度を測定したところ、H.pylori除菌前群と除菌後群の2群間は血漿中グレリン濃度に有意な差を認めなかった。特にH.pylori除菌後群において内視鏡的に胃体部まで萎縮が進行している群(open type atrophy群)ではそうでない群(closed type atrophy群)と比較して、有意に、血漿グレリン濃度が低値であった。また、血漿グレリン濃度は血清ペプシノーゲンI濃度、ペプシノーゲンI/II比と有意な相関を示した。 (Suzuki H, Masaoka T et al. Hepatogastroenterol. 51:1249-1254,2004.) また、高度萎縮性胃炎の一症例についてH.pylori除菌後の2年間にわたって血漿グレリン濃度を詳細に追跡したところ、著明な変動を認めなかった。 (Masaoka T et al. Hepatogastroenterol. 52:1-4,2005.) 以上より、血漿中グレリン濃度が安定した萎縮性胃炎のマーカーとなりうる可能性が示唆された。
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Research Products
(12 results)
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[Book] Microcirculation annual 20042004
Author(s)
Ohara, T., Morishita, T., Suzuki, H., Masaoka, T.et al.
Total Pages
27-28
Publisher
Asano, M., Yamamoto, T.
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[Book] Organ Microcirculation: Keio International Symposia for Life Sciences and Medicine, Vol.132004
Author(s)
Suzuki, H., Masaoka, T.et al.
Total Pages
63-72
Publisher
Ishii, H., Suematsu, M., Tanishita, K., Suzuki, H.