2004 Fiscal Year Annual Research Report
ProstaglandinI_2産性能とRespiratory Syncytialウイルス(RSV)感染症の重症度との関連
Project/Area Number |
15790534
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
橋本 浩一 福島県立医科大学, 助手 (50322342)
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Keywords | RSウイルス / ウイルス感染症 / プロスタサイクリン / 遺伝子多型 |
Research Abstract |
昨年度に引き続き、RSV感染症による入院患児から初年度より計200検体(全血、尿、血清)を収集し、一方VNTRの遺伝子多型の一般コントロールとして全血60検体を収集した。入院患児についてはRodriguezらの方法(Rodriguez WJ, et al. Pediatrics 100(6) 937-942 1997)を参考にRSV感染症の重症度を点数化し、また各臨床情報をデータベース化した。GENESCAN^<【○!R】>を用いRSV感染患児160人、コントロール60人についてVNTRの遺伝子多型を解析した。VNTR遺伝子多型の分布は、RSV感染患児では7/6(4.9%)、7/4(0.7%)、6/6(69.7%)、6/5(3.5%)、6/4(16.9%)、6/3(1.4%)、4/5(0.7%)、4/4(2.1%)であった。一般コントロールでは7/6(10.2%)、7/5(3.4%)、6/6(61.0%)、6/5(8.5%)、6/4(15.3%)、6/3(1.7%)であった。RSV感染による入院患児は一般コントロールに比べ低頻度のVNTRの多く、高頻度のVNTRが少ない傾向にあった。RSV感染症は年齢(月齢)因子が重症度に強く関連するため、各月齢層でのRSV感染による重症度と遺伝子多型について詳細に検討中である。また一般コントロールの同領域の遺伝子多型を決定するため200人分を目標に検体を収集中である。 さらに、RSV感染症患児20症例についてのPGI_2およびTXA_2の尿中代謝物である6-keto PGF_<1α>、TXB_2を測定した。RSVの重症度に相関して6-keto PGF_<1α>、TXB_2が増加していた。特にTXB_2が有意に増加していた。残りの症例については現在解析中である。また、コントロールの健常乳幼児の尿も収集している。
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