2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15790572
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
長谷川 稔 金沢大学, 医学部附属病院, 講師 (50283130)
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Keywords | CD21 / 35 / 補体 / ノックアウトマウス |
Research Abstract |
B細胞表面で、CD21はCD19などの蛋白と複合体を形成して存在している。CD21は外来抗原や補体のC3d.gとの複合体に対するレセプターであり、マウスではCD35はCD21と共に複合体を形成している。これまでに作成された2系統のCD21/35欠損マウスのうち、少なくとも1系統はB細胞に低形成のCD21/35を発現していることがわかっている。このため、今回我々はマウスCr2(CD21/35)遺伝子のシグナルシークエンスを置換するためのターゲッティングベクターを作成し、エレクトロポレーションによりES細胞へ遺伝子導入を行い、組み換え体の解析、キメラの作成を経てCD21/35欠損マウスを作成した。CD21/35欠損マウスのスクリーニングは、PCRとサザンブロット法により行い、作成したマウスの細胞表面にCD21/35が発現していないことをCD21/35に対する特異抗体である7G6と7E9を用いて確認した。また、CD21/35欠損マウスの牌臓B細胞の溶解液を用いたウエスタンブロット法では、CD21/35蛋白の存在がみられなかった。更にストレプトアビジンで標識したC3d.g.テトラマーを用いて、補体C3dがB細胞に結合しないことを確認した。以上のようにCD21/35を完全に欠損したマウスが樹立され、今後このマウスを使用して種々の病態におけるCD21/35の役割を明らかにしていく予定である。
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