2003 Fiscal Year Annual Research Report
強迫性障害におけるホメオボックス遺伝子機能の分子薬理遺伝学的総合的検討
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15790626
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
山内 健 徳島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (90325267)
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Keywords | ホメオボックス遺伝子 / HOXB-8 / 強迫性障害 / 遺伝子多型 / grooming |
Research Abstract |
ホメオボックス遺伝子は組織の方向性、位置を決定する重要な転写因子でヒトではA, B, C, Dの4つのクララスターからなり現在39個の遺伝子が同定されている。2002年にHox-b8遺伝子の発現を欠如したマウスが異常なgrooming (毛づくろい)を繰り返すことが示され、強迫症状との関連が報告された。私はまずヒトのHOXB-8遺伝子と強迫性障害との関連について調べるため、多型解析に着手した。まずHOXB-8遺伝子Exon1に1塩基多型(SNPs ; single nucleotide polymorphism)の存在が知られているため、この多型を強迫性障害の患者および正常コントロール50名で調べたが、この多型は日本人では存在しなかった。次にHox-b8遺伝子の2つのExon1,2においてタンパク質翻訳部位を中心に新規多型がないかどうかSSCP (Single Strand Conformation Polymorphism)法で解析することにした、現在、解析が進行中で、多型の存在が予想される結果が出ている。新規多型については、今後、直接配列決定法を行ったのちにPCR-RFLP(polymerase chain reaction-restriction flagment length polymorphism)により解析を予定している。なお、遺伝子解析についてはヒトゲノムプロジェクトに基づく徳島大学DNA倫理委員会の承認をうけ、対象者からは書面で同意を得ている。
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