2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15790637
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
赤羽 晃寿 帝京大学, 医学部, 助手 (30349253)
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Keywords | 統合失調症 / reelin / CGG / ApoER2 / 関連研究 |
Research Abstract |
統合失調症(精神分裂病)の成因仮説のひとつは、胎生期における中枢神経系の発達障害によるというものである(神経発達障害仮説)。近年、統合失調症の死後脳において前頭前野などでreelinのmRNAと蛋白量が減少していることが報告された。そこで、研究代表者は神経発達障害仮説にもとづき、reelin関連遺伝子に着目し、reelin関連遺伝子は統合失調症と関連しているとの仮説を立てた。 今年度はreelin関連遺伝子のうちApoER2遺伝子について、昨年度すでに発見された5'-UTRにある3塩基(CGG)繰り返し配列(triplet repeat(CGG)n)についてさらに多型性を検討した。その結果やはりすべて7回繰り返しで多型性はみられなかった。またNCBIのhuman genome database(http://www.ncbi.nlm.nih.gov)で報告されているApoER2遺伝子のイントロン3にあるSNP(rs1288489)とエクソン17にあるSNP(rs3737983)について、PCR-RFLP法によるSNPs解析を行った。後者のSNPはアミノ酸置換を伴わないサイレント変異である。その結果2つの多型をもちいた関連研究では、遺伝子型分布および対立遺伝子頻度で、統合失調症群と健常対照群との間に有意な関連は見出されなかった。また罹病期間5年以上および5年以下の2群に分けてそれぞれの頻度を対照群と比較したが、遺伝子いずれにおいても差は認められなかった。また男女に分けても差は認められなかった。
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