2003 Fiscal Year Annual Research Report
光を用いた頭頚部癌リンパ節転移に対する放射線治療効果の予測に関する研究
Project/Area Number |
15790660
|
Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
鈴木 一徳 浜松医科大学, 医学部附属病院, 講師 (30281059)
|
Keywords | 頭頚部癌 / 放射線治療 / リンパ節転移 / 時間分解分光測定 / 吸収係数 / 錯乱係数 / 酸素濃度 |
Research Abstract |
時間分解分光測定法により頚部リンパ節転移の光学的パラメータを高い精度で測定するために,適切なプローブの作製を行うとともに,時間分解曲線の解析方法について検討した。 1.リンパ節転移用測定光プローブの考案・作製 腫大した頚部リンパ節に照射用及び受光用光ファイバーを適切に配置するためにプローブを設計・作製した。皮膚面に対して垂直に光ファイバーを密着させるよりも,平行に配置した方が密着性・安定性に優れていたたため,先端にプリズムを装着した光ファイバーを用いることとした。ヘッド部をコンパクトな形状・大きさに成型して密着性・安定性を確保した。測定部の圧迫を最小限にとどめることも可能となり,圧迫による局所の虚血が問題はならない測定が可能となった。 2.プローブカバーに関する基礎実験 プローブヘッド部と光ファイバーの耐久性の問題から滅菌操作が困難なためプロープカバーを使用することにした。ポリエチレン製の材質において透過率,時間分解曲線の波形・光学的パラメーターの影響が小さいことを確認し,同材質でカバーを製作した。 3.解折方法の検計 時間分解曲線を理論式にフィッテングさせることによって光吸収係数や散乱係数等のパラメータを求めるという解析方法についての確認を行った。予備的(preliminary)に1症例の頚部リンパ節転移を各種条件で測定して得られた時間分解曲線を用いて検証した。照射用と受光用ファイバー間距離は20mm以上で理論式にフィッテング可能であった。 4.時間分解分光測定装置の調整 固体ファントムを用いて装置の調整及び再現性の確認を行った。 以上の研究成果により測定方法をほぼ確立し得たため、今後は生体での測定を進めていく予定である。
|