2004 Fiscal Year Annual Research Report
光を用いた頭頚部癌リンパ節転移に対する放射線治療効果の予測に関する研究
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15790660
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
鈴木 一徳 国立大学法人浜松医科大学, 医学部附属病院, 講師 (30281059)
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Keywords | 頭頚部癌 / 放射線治療 / リンパ節転移 / 時間分解分光測定法 / 吸収係数 / 散乱係数 / 組織酸素濃度 |
Research Abstract |
1.時間分解分光測定装置の調整 装置の調整を平成15年度に引き続き施行し,時間推移による測定系の安定性も検証した。また,装置の故障により,再セットアップ・再調整を余儀なくされた。 2.頚部リンパ節転移の光学的パラメータを測定した。 対象:4cm以上の頚部リンパ節転移を有する頭頚部癌症例4例において光学的パラメータを測定した。 方法:化学放射線療法開始前3日以内と外照射線量が40Gyになった日または翌日に測定を行った。暗室にて測定プローブを腫大リンパ節表面に密着させ,光ファイバー間距離20mmまたは25mmにて反射光を測定した。時間分解分光測定測定装置により得られた時間分解曲線を理論式にフィッテングさせることにより,波長750nmと808nmにおける光吸収係数や光散乱係数等のパラメータを算出した。 結果:治療前の吸収係数,散乱係数は,両者ともに子宮頚癌などの測定結果よりも低値となる傾向にあった。40Gy時の測定は,装置の故障などの理由により3症例で施行できなかった。外照射線量40Gy時の治療効果判定は,2例がPR,2例はNCであった。光学的パラメータと初期治療効果との関連性は明らかでなかった。 まとめ:化学放射線療法の初期効果と治療前の光学パラメータとの関係については,症例数が少ないため,一定の傾向を見出せなかった。来年度も引き続き症例を蓄積し,光学的パラメータが放射線治療効果の予測因子となり得るか検討する予定である。
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