2005 Fiscal Year Annual Research Report
Leuko-araiosisの病態に関する研究-白質病変の病理所見と代謝の変化-
Project/Area Number |
15790668
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
松末 英司 鳥取大学, 医学部附属病院, 助手 (30325013)
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Keywords | leuko-araiosis / 白質病変 / MRI / 組織像 / MRスペクトロスコピー |
Research Abstract |
剖検脳MRIのT2強調像において認められた30例の白質病変をpattern別に分類し、髄質動脈の血管周囲腔やsubcallosal bundleの変化、皮質下白質のU-fiberの変化を評価した。すべてのpatternの白質病変において、高信号域はオリゴデンドログリアの減少、髄鞘ならびに軸索の脱落を反映していた。側脳室周囲に見られた高信号域では、側脳室上衣細胞の脱落とグリオーシスを伴っており、比較的強い粗鬆化を示していた。白質病変部が拡大するにしたがって、拡張した血管周囲腔が増加し、拡張もより目立つ傾向が見られた。subcallosal bundleやU-fiberに関しては、白質病変の程度に関らず信号強度および組織学的に保たれていた プロトンMRスペクトロスコピーによる検討では、(1)皮質下〜側脳室周囲白質にかけて広範に認められる型、10例(2)皮質下白質の点状あるいは斑状散布像型。融合型、10例3テスラ超伝導MRI装置にて検討した。神経細胞の絶対数を反映するとされているNAA(N-acetyl-aspartate)は、(1)において低下が見られたが、(2)では明らかな低下は見られなかった。皮質のNAAに関してはともに有意な低下は見られなかった。 以上より、本年度の検討では、大脳白質病変の程度にかかわらずsubcallosalbundleやU-fiberは信号強度、組織像ともに保たれていた。血管周囲腔は、白質病変が拡大するにしたがい、増加する傾向が見られた。白質病変の代謝に関しては、白質病変の進行とともに、低下を認めたが、軽度なものでは低下は指摘できなかった。
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