2003 Fiscal Year Annual Research Report
救急核医学におけるエコノミー症候群および肺塞栓症の新しい診断基準の試み
Project/Area Number |
15790688
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
馬場 健吉 久留米大学, 医学部, 助手 (00289448)
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Keywords | エコノミー症候群 / 深部静脈血栓症 / 肺塞栓症 / 肺血流シンチ / 下肢ベノグラフィー |
Research Abstract |
(1)救急核医学検査体制の確立 エコノミー症候群(ロングフライト血栓症)および術後などに急性発症する下肢深部静脈血栓症とそれが原因となって発症する肺塞栓症の早期診断のための検査態勢の確立のため、核医学担当医・診療放射線技師との緊急連絡網の作成をおこなった。また、当院の高度救命救急センターとの連携体制を作った。スムースに治療に結びつけるように循環器内科担当医への連絡を密に行えるようにした。 (2)検査のfollow upとして 発症した患者に関しては、約1週間後にfollow upの検査を行って、前回発症時との比較検討行い、患者の予後の予測や今後の治療方針の決定を行った。 これらのデーターを分析して、深部静脈血栓症に対する検査として、十分に治療や経過の予測ができたかの検討を行った。 また、MD-CTを施行した患者との画像の比較を行い、肺血流シンチの有用性を検討した。 (3)発症の原因について 発症患者の先天的凝固能異常(アンチトロンビンIII欠損症、プロテインC欠損症、プロテインS欠損症)の有無を調べた。外傷、骨折、静脈炎などによる血管壁の損傷、血液凝固能亢進(悪性腫瘍、抗リン脂質抗体症候群,経口避妊薬服用,脱水)などエコノミー症候群および深部静脈血栓症の発生した患者の病態を調べた。 (4)一般社会の同疾患への対応について 航空会社や長距離バス会社にアンケートを行い、エコノミークラス症候群に対する予防や発症者出現時の対応の方法などを聞いた。 (5)情報収集 学会や研究会に出席して、核底学やIVRに対する情報の収集を行った。 (6)発表の準備 学会発表の準備のため症例の集計を行っている。
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