2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15790778
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
竹内 洋太郎 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 助手 (40305545)
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Keywords | MRI / 弾性率 / 頭蓋内物理特性 / MR elastography / コンプライアンス / 脳腫瘍 |
Research Abstract |
物質固有の振動の伝播特性によって生じるMR信号の位相差から物質の弾性特性(固さ,弾力性)を測定して画像化することが可能である(MR elastograph : MRE).生体で非侵襲的に測定することはほとんど不可能であった頭蓋内の局所的な(部位別の)弾性特性(固さ,弾力性)をMREを用いて測定し,臨床応用へつなげるのが本研究の目的である.本年度はそのための基礎実験を中心に行った. ヒト頭蓋骨を用いたMRI用ファントムは以下のように作成した.頭蓋骨表面にプラスチックコーティングして隙間をなくし,頭頂部に径2cmの穿頭を行った.大後頭孔より1%アガロースを頭蓋内に充満させ,中に水で満たしたバルーンを入れた.アガロースが固化した後,バルーンを除去し,同欠損部に3%アガロースを注入した.すなわち頭蓋内には弾性の異なったアガロースが連続的に存在する状態である.穿頭部に振動子を取り付け.これにMRI騒音振動を伝導させてMREを施行した.MRIの騒音を震動源として使用することにより,撮像シークエンスを含め測定システム全体をを簡略化できた.この結果MRE画像は得ることができたが,得られた画像解析から,1%アガロースは弾性係数が大きすぎて振動しにくく伝搬距離も短いことが明らかとなった.現在,より低濃度のアガロースを用いたファントムを作成中である.アガロース各濃度における弾性率をボアソン比として別に測定しており,MRE画像上で弾性率の定量化を行う予定である.さらにできればヒトでの撮像を行って,種々の頭蓋内疾患の脳および病変部の弾性特性を測定する予定である.
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