2003 Fiscal Year Annual Research Report
アラキドン酸代謝産物(20-HETE)は肺血管において酸素センサーとして働くか?
Project/Area Number |
15790818
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
山浦 健 九州大学, 大学院・医学系研究院, 助手 (70264041)
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Keywords | 低酸素 / 肺動脈 / アラキドン酸 |
Research Abstract |
低酸素肺血管収縮(Hypoxic pulmonary vasoconstriction:HPV)は生体防御の重要な反応の一つであるがメカニズムについては未だ不明な点が多く、20-HETEが酸素センサーとして働いてHPVに関与しているかどうかを確認するのが今回の研究の主な目的である。 今年度の計画としてHypoxiaにおいて肺動脈血管が収縮し、Hyperoxiaにおいて肺動脈が拡張することを確認する実験系を等尺性張力測定装置を用いて確立することである。 等尺性張力測定装置における低酸素実験装置として申請者らがこれまで用いた方法でチャンバー内の細胞潅流液の酸素濃度を変化させ測定した。具体的にはリザーバー内の還流液を純窒素でバブリングしてチャンバー内の細胞潅流液を持続的に還流することで潅流液のpHなどの変化を伴うことなく2%以下の酸素濃度に設定可能である。高濃度酸素条件はリザーバー内の還流液を純酸素でバブリングする。測定条件はコントロール(21%酸素)低酸素(<2%)高酸素(50%)としてその変化をとらえる。ところが、今回の実験系ではチャンバーサイズが大きく酸素濃度がこの条件で安定しないことがわかり、閉鎖系での実験系を策定する必要性が出てきた。そのため閉鎖空間で等尺性張力測定装を行うために実験装置の改良、および当初用いたチャンバーのサイズを小さくすることで閉鎖系の実験を行える装置を新たに導入してこの根本的な問題点を解決しようとしている段階である。この実験系が当初予定した仮説が証明できるものと考えられる。
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