2003 Fiscal Year Annual Research Report
Th_1誘導DNA断片(CpG)点鼻による鼻アレルギーの新しい治療法の開発
Project/Area Number |
15790950
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
中村 善久 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 助手 (90360023)
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Keywords | CpG / 鼻アレルギー / 経鼻投与 |
Research Abstract |
申請者はすでに日本住血吸虫卵抗原を用いてマウスを経鼻感作し、経鼻感作アレルギー性鼻炎モデルを作成することに成功していた。まず、CpG点鼻を一次免疫(感作)する時に併用してアレルギー性鼻炎の発症そのものを抑えられるかどうか調べるため、皮下投与群、点鼻投与群、非投与群とにわけ、一次免疫時にCpG 50μgを投与した。点鼻投与群ではCpG非投与群と比べ、抗原特異的IgE産生が抑制され、鼻粘膜リンパ球のIL-5産生が抑制された。また鼻粘膜組織の好酸球浸潤も抑制されていた。一方、感作相にCpGを皮下投与した群については抗原特異的IgE産生、鼻粘膜内好酸球浸潤数、鼻粘膜リンパ球のIL-5産生は、CpG非投与群と比べ、いずれも有意な抑制を認めなかった。以上から、CpG点鼻が鼻アレルギーの感作そのものを抑制できることが明らかとなり、第21会耳鼻咽喉科免疫アレルギー学会で報告した。詳細は耳鼻咽喉科免疫アレルギー誌に掲載予定である。さらに、CpG点鼻が感作成立後のアレルギー性鼻炎にも有効かどうか調べるため、二次免疫時にCpGを投与して、同様の検討を行った。その結果、二次免疫時に投与しても、点鼻投与群ではCpG非投与群と比べ、抗原特異的IgE産生、鼻粘膜内好酸球浸潤数、鼻粘膜リンパ球のIL-5産生が抑制された。以上より、発症後のアレルギー性鼻炎に対してもCpG点鼻が有効であることが明らかとなり、第51回日耳鼻中部地方連合会で報告した。
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Research Products
(1 results)