2004 Fiscal Year Annual Research Report
ASK1の機能回復によるHIV感染細胞のアポトーシス誘導法
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15791046
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
神原 賢治 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (60305141)
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Keywords | ASK1 / HIV / apoptosis / Daxx |
Research Abstract |
ヒトレトロウイルスであるHIV (human immunodeficiency virus)はAIDSの原因ウイルスである。AIDSとは、HIV感染によって引き起こされた高度な免疫不全に、日和見感染、腫瘍、痴呆など二次的疾患を合併した病態であり、言い換えれば、HIV感染後長い持続感染を隔て、ついには免疫系の破綻とともに発症する。現在行われているHIV感染に対する治療法は、逆転写酵素阻害剤とプロテアーゼ阻害剤とを組み合わせた、HAART (highly active anti-retroviral therapy)療法が行われ良い成果が見られている。その反面、検出限界以下にウイルス量を低減できても、完全に生体内から排除する事は不可能である。近年のNefに関する報告は多く出てきており、HIVの増殖に多岐にわたり関与している事が分かってきた。更に、Nefは疾患の進行にも多大な影響を及ぼす。本年度は、NefとDaxxとの相互作用を確認すべくNgf Cdnaの取得。さらに細胞内で可視可能なようにPbfpプラスミドに導入、さらに免疫沈降を行うためにNef強制発現可能なプラスミドの作成を行った。さらに、その測定条件の検討を行い、評価系を構築した。ASK1はN末端にTrxが直接結合しASK1の活性化を制御している。NefがASK1に結合する事でASK1の活性化を制御し、Daxxが結合できなくなるのではないかと予想された。現在、種々の手法を用いて検討している。また、ASK1とNefが結合する事でDaxxの核からの溶出が起きるのかどうかを検討し、そのリクルート分子も決定予定としている。評価系を作製する事が困難であったが、作製した条件で着実に結果が出ている所である。
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