2005 Fiscal Year Annual Research Report
ASK1の機能回復によるHIV感染細胞のアポトーシス誘導法
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15791046
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
神原 賢治 鹿児島大学, 大学院医歯学総合研究科, 助手 (60305141)
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Keywords | ask1 / HIV / apoptosis |
Research Abstract |
03〜04年に新たに感染が判明した575人(国内新規感染判明者の約3割)を対象に調べた結果、31人(5.4%)に薬剤耐性ウイルスが確認されている。昨年度には日本国籍者の新規感染者の報告が1000件を越え、国内でのHIV感染者の広がりが危惧される中で、耐性ウイルスの増加は極めて脅威である。今現在、三剤併用療法により、劇的な治療成績を上げてきているが、耐性ウイルスの増加は効果的な治療法をも危うくする危険を含み、極めて憂いな事実と言える。今現在の治療法は、ウイルスの特異的な増殖ステップを抑制する方法である為、薬剤耐性はさけて通る事ができない現実がある。本研究課題は、如何に耐性ウイルスの増殖を抑制できるか、抑制とapoptosisによる排除の二方向性から検討した。本年度は、昨年に構築した評価系からASK1とNef、Daxxとの細胞内での挙動を評価した。HIVのNefをCOS7にtransfection後、ASK1とDaxxの細胞内の局在を免疫染色で、またHIVをMLT4細胞に感染させた後に、免疫沈降法により相互作用の有無の評価を試みた。その結果、今現在Nefをtransfectionした前後でのDaxxの局在の変化は顕著に見られなかった。免疫沈降法でも同様であった。本結果は更なる追試を行う必要があり、不確定である。この結果は、HIV感染により、Daxxの核から細胞質への溶出を抑制しており、細胞内のシグナル伝達に影響を及ぼしてる可能性が考えられる。
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