2003 Fiscal Year Annual Research Report
歯科用CTを用いた3次元画像診断支援システムの基礎的研究
Project/Area Number |
15791082
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Research Institution | Kanagawa Dental College |
Principal Investigator |
川股 亮太 神奈川歯科大学, 歯学部, 助手 (40329199)
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Keywords | 歯科用CT / 骨形態計測 / マイクロCT / 病理組織切片 / コンピュータ診断支援 |
Research Abstract |
正常、およびOVX骨粗鬆症モデルのカニクイザルの下顎骨を試料として、歯科用CTおよびマイクロCTによって取得された画像の3次元形態計測を行い、異なるモダリティー間での形態計測パラメータの相関について評価した。歯科用CTはマイクロCTと比べてノイズが多く、Window levelの設定が困難であったが、骨梁数(Tb.N)や骨梁幅(Tb.Th)、骨梁体積(BV)などのパラメータに関してはR>0.8の相関を認めた。スライスごとの解像度やスライス厚が異なるためか、両者のパラメータの測定値は必ずしも近似しなかった。しかし、上記パラメーダに関して相関は認めたことからマイクロCT画像をGolden Standardとした実験系の妥当性が示唆されたと考える。 つぎに、骨髄を含まないヒト大腿骨の乾燥骨ブロックを作製し、同じく歯科用CTとマイクロCTによる3次元画像取得、および連続切片(20μm厚)から3次元構築画像の取得をおこなった。乾燥骨ブロックでは、歯科用CTおよびマイクロCT間の相関はパラメータによらず高く、上記3パラメータに加えてフラクタル次元(FD)、骨梁表面積(BS)などでもR>0.8の相関を認めた。また、HE染色された連続切片から作製された3次元構築画像とマイクロCT画像の間も同様の高い相関を示した。 現在、ラット顎骨に骨欠損を作りマイクロCTによって屠殺せずにその治癒過程を追跡するとともに、2週間ごとに屠殺してVon Kossa染色を施した連続切片を作製する実験を開始しており、より臨床に近い周囲軟組織と骨髄組織を伴ったマイクロCT画像の骨形態計測、および連続切片画像から得られる石灰化部分を対象とした形態計測の各パラメータの相関を検索している。
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