2003 Fiscal Year Annual Research Report
試作チタン配合陶材焼付金合金へのキャスタブルセラミックスの鋳接に関する研究
Project/Area Number |
15791089
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
樋口 繁仁 東北大学, 歯学部附属病院, 助手 (10291262)
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Keywords | チタン / Captec / IPS Empress / 鋳接 / 物性試験 / 界面観察 / EPMA / ゴールドボンディングエージェント |
Research Abstract |
保存修復分野においてもセラミックスインレー修復等各種審美に関する研究が行われている。そこで、簡便なロストワックス法でセラミックス修復物を作製できるIPS Empressと同様に簡便にセラミックスのコーピングを作製できるCaptec Precious Chemical Inc.で開発されているCaptec Coping Systemの鋳接を試みている。本研究では、今までの予備実験ではIPS EmpressとCaptec Coping Systemの鋳接界面に空隙が存在し多種問題点があり、接合界面にセラミックスと金属が溶融した評価できるメタルセラミックスを開発したと言い難いものであった。そこで、今年度は接合界面の改善善のために、金属-セラミックス鋳接に活性金属となるチタンをCaptec Coping作製途中およびCaptec Coping完成後のセラミックス接合面にあたる被着面表層にゴールドボンディングエージェント(以下GBAと記す)中にチタンを介在させることを試み、金属-セラミックス鋳接を完成することが目標だった。しかし、活性金属として使用したチタンの800℃付近で酸化してしまう特性に対してファーネス内温度・真空度合を改良して適正な試作チタン配合陶材焼付金合金の作製・焼成スケジュールの模索を行ったが、チタンの激しい酸化・表層劣化は防ぐことが出来なかった。来年度からはチタンにこだわることなく、他の活性金属として利用できそうなInやSnを配合して金属-セラミック鋳接を試みようと考えている。 また、今年度は今までの予備実験では扱っていなかったGBAを金属-セラミックス接合面に応用して、接合界面のSEMおよびEPMAを使用して、界面観察・界面構成成分の元素動態についても検討した。現段階では、Captec Coping System付属のCapbondに勝るGBAは確認出来ていない。Capbondを用いたときの鋳接接合界面はほとんど空隙が確認できないかなり完成度の高い鋳接接合界面の観察を確認している。(接合面積切断面中空隙率10%以下)ただ100%にもっと近づけるために、上記のように新しい接合活性金属の混入およびその配合比率についてはこれから模索していく予定である。
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