2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15791139
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Research Institution | Tokyo Dental College |
Principal Investigator |
松坂 賢一 東京歯科大学, 歯学部, 講師 (70266568)
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Keywords | microgroove / mutli-groove / in vitro / nano technology / osteocalcin / BMP / fibronectin / plasma |
Research Abstract |
ミクロ制御表面構造として、1〜10μmの幅と0.5〜1.5μmの深さを持つmicrogrooveを付与した培養基質上で骨性細胞を培養し、走査型電子顕微鏡によりgrooveに沿って細胞を伸展させ、さらには細胞が産生した石灰化基質の沈着もgrooveに沿って沈着させられることが示された。透過型電子顕微鏡により、幅が1、2μm上での細胞はridge上に強く接着していた。一方、5、10μmの幅を有するmicrogroove上ではridge上のみならず、groove内にも接着していた。この細胞動態を利用して二重構造(断面に幅が100μmの台形をしたgroove内に幅2μmのmicrogrooveを付与)を有する基質(multi-groove)を作成し、in vitroでの三次元的な骨組織構築を目的として、同基質上で骨性細胞を培養した。microgrooveにより細胞の伸展方向と石灰化基質の沈着方向を制御し、骨関連タンパクのmRNAレベルでの有効性が認められたとともに、台形のgrooveにより石灰化基質の三次元的形態の形成が可能となった。 ナノ制御として、生体材料にng単位のタンパクを固定することにより細胞動態をコントロールすることを目的とした。生体内に材料を埋入すると非特異的な細胞が先ず接着し、異物の処理機転が働くが、骨組織に対する材料には最初に接着する細胞が骨原性細胞であることが望ましく、骨性細胞に分化誘導するタンパクであるBMPを材料表面に固定することにより非特異的な細胞を目的とする部に目的とする細胞へと誘導することが可能となる。培養基質にプラズマ表面改質装置を用いた後にBMP含有PBSを2時間留置した。その結果、8ng/cm^2量のBMPが固定され、同培養基質上での骨性細胞の培養実験で、有意にALPの活性が上昇し、骨関連タンパクであるオステオカルシンのmRNAの発現も増加した。
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Research Products
(4 results)