2004 Fiscal Year Annual Research Report
幹細胞を用いた人工歯根膜の製作とその歯周組織再生療法への応用
Project/Area Number |
15791247
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
藤本 淳 岩手医科大学, 歯学部, 助手 (00326696)
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Keywords | 歯周組織再生療法 / 細胞足場材料 / 間葉系幹細胞 / PRP / 人工歯根膜 / RT-PCR |
Research Abstract |
歯周組織再生療法において重要な要素は、スキャフォールド(細胞足場材料)および生理活性物質である。本研究テーマの人工歯根膜の製作に結びつく前準備としてin vitroとin vivoの系でそれぞれ検討した。 平成15年度では、間葉系幹細胞の絶対数を培養系によって、短期間で効率的に増加させることが特に重要であることや、コラーゲンゲル等を用いた間葉系幹細胞のハイブリッド体の作製も可能であることが判明した。 本年度は、ラット歯槽骨に作製した欠損部での新生骨の面積に基づく定量的測定法を開発し,スキャホールドおよびエムドゲインの組織再生能について検討を行った。 その結果、スキャホールド埋入群,エムドゲイン埋入群,対照群のいずれにおいても術後2週から欠損部に骨の新生が認められたことから,歯槽骨の再生は欠損作製後の早い時点から開始することが示唆された.術後6週までの再生速度はスキャホールド埋入群がエムドゲイン埋入群を上回った.術後6週時点ではいずれの群においても欠損面は新生骨で覆われたが,実体顕微鏡による観察から,群間で新生された骨の緻密度が異なること,欠損上部までの3次元的な再生状態に差のあることが示唆された.
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