2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15791262
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
豊福 明 福岡大学, 病院, 講師 (10258551)
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Keywords | 歯科心身症 / 診断と治療 / 舌痛症 / 入院治療 / 長期予後 / 咬合の異常感 |
Research Abstract |
1.疾患分類の試み 前年度に引き続き、疾患名の整理と英文表記について日本歯科心身医学会においてアンケート調査を行い、まとめの作業を行った。しかし、施設間格差が大きく、また一つ一つの病名に歴史的背景が存在し、難航している。 2.治療アルゴリズム構築の試み 第45回日本心身医学会総会にて「歯科心身症の入院治療とその遠隔成績について」口演発表、その内容の要旨を日本歯科心身医学会雑誌に論文投稿し受理され、現在印刷中である。本症の数年から十数年にわたる長期予後を検討し、当科で入院治療を行った患者の73%で比較的良好な経過が得られていたことを報告した。一方で不完全寛解や再発など治療上の問題点を論じ、本症の病態仮説を再考した。 第14回口腔粘膜学会シンポジウムにて「ドライマウスと歯科心身症-鑑別診断と治療について-」発表。ドライマウスという切り口と歯科心身症概念との整合性や問題点、さらに薬物治療に伴うドライマウスの問題などについて論じた。 6th Asian Congress on Oral and Maxillofacial SurgeryにてEFFICACY OF MILNACIPRAN FOR ORAL PSYCHOSOMATIC DISORDER PATIENTS WITH "OCCLUSAL DISCOMFORT" IN ORAL SURGERYの演題を発表。歯科特有の問題である、咬合の異常感に対するSNRIの有用性について論じた。 また新規向精神薬と従来の三環系抗うつ薬との併用療法が奏効した舌痛症の1例報告を行い、日本歯科心身医学会雑誌に論文投稿し、現在印刷中である。薬物療法に関しては基本的にはなるべく単純な処方が望ましいが、単剤では十分な効果が得られない症例もしばしば経験される。症状の緩和と副作用との兼ね合いについて、各薬剤の特性を考慮した併用療法が重要であることを論じた。
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Research Products
(2 results)