2004 Fiscal Year Annual Research Report
Bioethics and Culture: A Web Based Cross-National Ethno-nursing Survey
Project/Area Number |
15791283
|
Research Institution | Okinawa Prefectural College of Nursing |
Principal Investigator |
山口 智美 沖縄県立看護大学, 看護学部看護学科, 助手 (60360062)
|
Keywords | Culture / Bioethics / Ethno-nursing / Cross-cultural |
Research Abstract |
平成16年度実施計画の主要項目は(1)国内外の関連文献レビューの継続(2)プレテストの実施であった。 (1)現代医療場面の倫理的問題は、その脈絡及び背景を含め包括的に理解されるべきであり、社会文化的・組織的要因の及ぼす影響を熟慮しながら問題を捉えることの重要性について議論してきた。平成16年度は更に医療従事者が現場で倫理的諸問題に直面した時、問題をどのように認識し、意思決定及び介入するのか、又それらに影響する社会文化的要因、特に組織における立場、他エージェントとの関係に着目し、特に看護職者の倫理的実践の背後にあるものに注目する議論を合わせて展開した。組織における看護職者の倫理的問題への介入及び意思決定を看護のエンパワーメントと捉え、組織文化の概念を取り入れた枠組みで展開中。文献研究として、平成17年度上半期に成果発表する計画で準備中である。 (2)日本の一公立病院外科病棟で同意の得られた医師、看護職者及び患者に対し、プレテストを実施した。平成15-16年に実施したクロスリファレンス分析結果からテーマを選択し、実際に起きた事例をもとに作成したケースを提示した。医師、看護職者及び患者各々の立場から同様の問題に対する見解、介入及び意思決定に関する回答を得た。結果は、同じ倫理的問題に対する見解や視点が、立場の違いによって若干異なる様相を示した。看護職者は、回答に時間を要し、回答の難しさを訴えたが、外国の協力者を対象にしたプレテストを早期に実施し、その結果と比較分析する必要がある。異文化間及び組織内の立場の違いにおける医師、看護職者及び患者の倫理問題の捉え方及び倫理的実践の特徴や類似性及びその背後にあるものを探求する方向で、場面の倫理的問題にアプローチする。尚、研究実施について沖縄県立看護大学内倫理審査の承認を受けた。 今年度は、質問量及び内容の改善後海外と比較文化的に本調査を実施し、結果をまとめる。
|