2003 Fiscal Year Annual Research Report
患児と保護者がもつ小児看護領域での男性看護師の必要性とその役割認識に関する研究
Project/Area Number |
15791296
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
前田 貴彦 三重大学, 医学部, 助手 (60345981)
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Keywords | 男性看護士 / 小児看護 / 男性看護師の必要性 / 役割認識 |
Research Abstract |
目的:小児看護領域での患児・保護者にとっての男性看護師の必要性とその役割を明らかにする。 対象と方法:対象は本調査への協力が得られた小児専門病院および小児科を有する病院に入院中または入院経験のある外来通院中の患児の父親と母親。方法は、選択式・一部記述式の構成質問紙を用いての郵送調査法。調査期間は2003年9月15日から同年11月30日。分析は各質問毎の有効回答でSPSSを使用しMann-whitneyのU検定を実施した。 結果および考察:有効回答117名(95.9%)。内訳父親35名、母親82名であった。 I.子どもへの看護について:子どもの看護において男性看護師が必要であると「思う・やや思う」と回答した父親・母親(以下保護者とする)は55.6%、両性で関わる必要があると「思う・やや思う」と回答した保護者は59.8%であった。また、この2項目について女児を持つ保護者よりも男児を持つ保護者で有意に高率を示し、さらに、以前に子どもが男性看護師と関わりのある場合は関わりがない場合に比べ有意に高率となった。男性・女性看護師で役割の違いがあると思っている保護者は40%程度ではあるが、男性看護師に望む役割や実際に担っていた役割で肯定的に捉えていたものの多くが患児に対しての「父親や兄的存在の役割」「同性としての役割」「体力のいる遊びやケアの実施」などであった。 II.保護者への関わりについて:父親への関わりにおいて男性看護師が必要であると「思う・やや思う」と回答した父親は63.6%、母親は74.1%、両性で関わる必要性があると「思う・やや思う」と回答した父親は66.7%であった。母親への関わりにおいて、この2項目で父親・母親ともに40%代であった。また、役割の違いについては父親・母親とも約半数が特にないと考えているが、求める役割として父親では「同性としての相談相手や勇気づけ」、母親では「男性としての意見提供」などであった。
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