2004 Fiscal Year Annual Research Report
クリティカルケアにおける看護師の看護援助技術に関する研究
Project/Area Number |
15791321
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Research Institution | Kochi Women's University |
Principal Investigator |
大川 宣容 高知女子大学, 講師 (10244774)
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Keywords | クリティカルケア / 看護師 / 看護援助技術 |
Research Abstract |
クリティカルケアの場で看護師がどのような看護援助技術を提供しているのかを明らかにするために、以下のことを行った。まず、既存のクリティカルケアに関する国内外の文献を検討し、看護者がクリティカルケアの場で提供している看護援助技術を明らかにするためのインタビューガイドを作成した。そして、経験豊富な看護師に対して個別に半構成的な面接を行った。データの逐語録を作成し、看護者が提供している看護援助技術を抽出し、分析を行った。 看護師は、たとえデータとして異常があらわれてこなくても、患者の反応を鋭く観察し「いつもと違う感じ」や「何か変」という自分自身の感覚を大事にしながら、観察技術を駆使して観察を続けていた。今までの経験から患者の身体体験に思いを馳せ、患者の反応を意味づけて理解しようとしたり、そこから考えられる患者の感覚に合わせて安楽のための援助を提供しようとしていた。また患者の安全を守るために、患者のそばにいられるようにしたり、患者への言葉がけをしたり、常に実施したことへの反応を予測しながら観察し、患者の身体の中でおきていることを知るための手がかりをつかもうと奮闘していた。 一方で思うような看護ができていないと感じている内容もあり、「自分の看護ができず、診療の補助で終わっている」と看護の手応えを感じられずに苦悩している看護師の姿も浮き彫りにされた。 次年度は、現在の分析をさらに進めながら、対象者数を増やして、クリティカルケアの場で看護師が提供している看護援助技術を構造化するとともに、クリティカルケアにおける看護技術の提供に関する課題を明らかにしていくことを計画している。
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