2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15791337
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
武藤 紀子 千葉大学, 看護学部, 助手 (60334182)
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Keywords | 住民参加 / 保健計画 / 協働 / 保健師の役割 |
Research Abstract |
本研究の目的は、住民参加による保健計画策定プロセスとそのプロセスから得られる成果の内容を明らかにし、それらの関連を検討することにより住民参加による保健計画策定を推進する方法論を導く基礎資料を得ることである。 平成15年度は下記の3つの調査を実施した。一つ目は、文献検討を行った。過去5年間の「保健婦雑誌」「公衆衛生」他、計4雑誌に掲載されていた住民参加による保健計画策定を扱った記事47件を対象とし、住民参加による保健計画策定プロセスと成果の内容の基礎資料を得た。 二つ目は、既に保健計画策定を終えている市町村を対象に面接調査を行った。C県において平成15年8月現在、健康日本21地方計画の策定を終えている8市町村中5市町村の保健計画策定担当者(以下担当者とする。)を対象とした。結果、保健師等担当者が計画策定および実施をともに行う住民への研修や人材育成、参加した住民個々への支援を行っていた2市町村では、住民の健康づくりに関する意識や行動の変化、住民主体の活動を含む新たな事業展開や環境の整備等がみられていた。一方、計画案の審議を行う委員会等に公募の一般住民を含めていた2市町村では、担当者による参加住民個々への支援が行われておらず、公募の一般住民が加わったことによる成果が顕著に表れていないという特徴があった。平成16年度は,計画策定に参加した住民への面接調査を加え分析をすすめる予定である。 三つ目は、住民参加により保健計画策定中の市町村を対象に事例調査を行った。C県内の1市町村を対象とし、担当者への面接、計画策定のための職員研修会への参加観察により、住民参加に関わる保健計画策定プロセスの実態を調査した。策定は現在進行中であり、調査も継続中である。
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