2016 Fiscal Year Annual Research Report
行動選択を制御する線条体神経アンサンブルの役割の解析
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15F15107
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
村井 俊哉 京都大学, 医学研究科, 教授 (30335286)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
MACPHERSON TOM 京都大学, 医学研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2015-07-29 – 2017-03-31
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Keywords | 大脳基底核 / 行動柔軟性 / 薬物依存 |
Outline of Annual Research Achievements |
大脳基底核は運動のバランスの制御部位であるのみならず、報酬・忌避行動、意思決定を支配する必須の脳部位である。大脳基底核神経回路は黒質緻密部及び腹側被蓋野からのドーパミンによって制御を受け、パーキンソン病はドーパミンの枯渇によって、また薬物依存症はドーパミンの異常亢進によって誘発され、精神神経疾患を理解する上でも重要な脳部位である。本研究では、報酬・忌避行動や薬物依存行動において側坐核内で活性化された神経細胞を同定、活動制御を行うことによって、大脳基底核神経回路の可塑的変化を明らかにすることを目的とした。 本研究の目的である報酬・忌避行動や薬物依存行動における大脳基底核神経回路の可塑的変化を解析するために、大脳基底核神経回路の直接路と間接路にそれぞれ特異的な可逆的神経伝達阻止法を用いた。側坐核の直接路あるいは間接路を遮断したマウスに対してインテリケージによる集団飼育下の場所識別課題と連続逆転課題を行うことによって、報酬学習における柔軟性に間接路のD2ドーパミン受容体が重要であることを示した。次に、c-fosプロモーターの下流に蛍光蛋白遺伝子を発現したトランスジェニックマウスを用いて、薬物依存行動によって活性化される線条体神経アンサンブルの蛍光ラベルを行った。さらにc-fosプロモーターの下流に神経活動制御蛋白遺伝子を発現したトランスジェニックマウスを用いて、薬物依存行動によって活性化された神経細胞を、再燃のタイミングで不活性化し、薬物依存行動を抑制した。これらから、学習機構や薬物依存の再燃機構の一部を明らかにした。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)