2016 Fiscal Year Annual Research Report
メタンハイドレート長期生産時における海底貯留層変形の数値解析
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15F15368
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
兵動 正幸 山口大学, 創成科学研究科, 教授(特命) (40130091)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
WU YANG 山口大学, 創成科学研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2015-11-09 – 2018-03-31
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Keywords | メタンハイドレート / 砂 / 減圧法 / 生産試験 / 円筒模型実験 / 高圧平面ひずみ試験 / 細粒分含有率 / 構成モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
深海底におけるメタンハイドレート(MH)濃集層の土は、細粒分を多く含み多様な粒度特性を有していることを考慮し、恒温高圧三軸試験機を用いて4種類の細粒分含有率の異なる砂にMHを生成させ、せん断試験を行い、せん断変形、ダイレータンシー、強度特性を調べた。その結果、細粒分含有率が高いほど、MHによる固結力が高いことが明らかとなった。この結果に基づき、細粒分を有するホスト砂にMHが胚胎した土の簡易な構成則を作成した。また、MH生産模型実験装置を用いて、減圧法によるMH分解実験を実施した。1つの実験が長期に及ぶことから、MHと力学的に等価であることを確認して二酸化炭素ハイドレートを生成し実験を実施した。その結果、ハイドレート生成、分解に伴う温度変化と水圧変化を測定することができた。ガス生産に及ぼすホスト砂の影響を調べるために細粒分を含む試料についても実験を行った。細粒分を含むことにより透水性が低下し、坑井から放射状に配置した間隙水圧計と温度計の反応に違いが生じ、細粒分がない場合に比べれガス生産にも遅れが生じた。さらに低温高圧平面ひずみせん断試験による分解実験結も行った。この試験では、直方体供試体を用い、上部からの減圧により、MHを分解した。供試体の2か所に熱電対を挿入し、ガス分解時の温度変化を調べた。円筒供試体中央の坑井からの減圧によるガス分解挙動と平面ひずみ状態での挙動の違いについて比較対応を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実際のMH貯留層の地盤特性を考慮したMH胚胎砂の力学特性を評価することができ、構成則を作成することが出来た。また、ガス生産模型実験装置を用いて、ハイドレート分解実験を行い、ホスト砂の細粒分の影響も調べることが出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
当該年度に作成した構成則を下負荷面モデルに発展し、FEMに組み込みガス生産時の地層変形挙動の解析を行う。その際、坑井周辺地盤の透水係数を変化させ、ガス生産の増加の可能性を調べる。ガス生産模型実験においても同様の操作により実験する。最終的にMH生産のシミュレーションと実験により、長期的効率的ガス生産の方法について提案を行う。
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Research Products
(4 results)