2015 Fiscal Year Annual Research Report
家畜健全育成技術向上のためのイムノバイオティクスの薬剤代替利用性に関する研究
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15F15401
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
北澤 春樹 東北大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (10204885)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
KOBER A. K. M. Humayun 東北大学, (連合)農学研究科(研究院), 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2015-11-09 – 2018-03-31
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Keywords | イムノバイオティクス / 腸管上皮細胞 / 脂肪前駆細胞 / プロバイオティクス / ブタ / 大腸菌 / 免疫 / 食品・飼料 |
Outline of Annual Research Achievements |
【研究の目的】 近年、プロバイオティクスの中でも、腸管などにおいて抗炎症免疫機能性を発揮するイムノバイオティクスが注目され、その飼料および食品における発展的利用性が期待されている。そこで本研究では、薬のみに頼らないブタの健全育成技術向上を目指し、抗炎症性イムノバイオティクスの薬剤代替利用性について追究することを目的とした。本年度は、ブタ腸管上皮細胞を用いた抗炎症性の発展的評価系構築を目指し、マイクロアレイ解析による免疫パラメータの網羅的探索を行った。また、ブタ筋肉内脂肪前駆細胞を用いた免疫調節機能評価系に関する検討も進めた。
【研究成果】 ブタ腸管上皮(PIE)細胞や筋肉内前駆(PIP)細胞を用いたイムノバイオティクスの選抜・評価系の発展的構築を目指し、以下の試験を行った。1.PIE細胞における抗炎症免疫パラメータの網羅的探索:PIE細胞を毒素原性大腸菌で刺激後マイクロアレイによる網羅的解析を行った。その結果、これまで指標として使用してきたCCL2, IL-6およびIL-8以外に、幾つかの有力な炎症免疫パラメータ候補を選抜することができた。さらに、それら候補因子のリアルタイムPCRによる検証を通して、有効なパラメータを設定することができた。2.PIP細胞における免疫調節機能評価系の応用:PIP細胞を用い長期培養系における脂肪蓄積ならびにCCL2遺伝子発現を指標として抗炎症性イムノバイオティクスの免疫調節機能性評価に関する基礎が得られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ブタ腸管上皮細胞や筋肉内脂肪細胞を用いて、炎症性イムノバイオティクスの発展的評価に関する基礎が得られた。本成果を基礎として、さらに追究することにより、イムノバイオティクスの薬のみに頼らないブタの健全育成技術への応用が大いに見込まれる。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度得られた新たな免疫パラメータを用いて、イムノバイオティクスの、病原性細菌の炎症誘導や脂肪細胞における脂肪蓄積における抗炎症作用の詳細解析を行う。
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Research Products
(2 results)