2017 Fiscal Year Annual Research Report
二光子顕微鏡と電子顕微鏡の相関解析によるシナプス安定化機構の解明
Project/Area Number |
15F15409
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
岡部 繁男 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 教授 (60204012)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
PARAJULI LAXMI 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2015-11-09 – 2018-03-31
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Keywords | シナプス / 電子顕微鏡 / 光学顕微鏡 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は生後発達早期に起こる選択的なシナプス安定化機構の分子基盤の解明を目的とした。具体的には、まず二光子顕微鏡により個体レベルでのシナプス動態について解析し、安定化されたシナプスや新生シナプスを同定した。次に同じシナプスを電子顕微鏡で観察し、安定化して維持されるシナプスの微細形態を明らかにした。生体内で観察されたスパインシナプスについて、その形態を電子顕微鏡を用いて解析した結果、形態計測のパラメーターについてはその多くが保存されており、安定化されたシナプスはその体積が選択的に大きいことが確認できた。更に脳の様々な部位(大脳皮質、海馬、線条体、小脳)についてスパインの3次元立体再構築を実施し、脳の部位におけるスパイン形態の多様性を解析し、更に脳領域を越えて保存されている形態的な共通性について、一般的な原則を見出す事にも成功した。このようなスパインシナプスの形態が持つ共通性について、その背景に存在する分子基盤を捉えることが重要であると考え、更に細胞内のカルシウムシグナリングを調節する分子の関与についても検討した。現在、上記の研究についてはデータを取りまとめると共に、このような電子顕微鏡を用いた研究からスパインの動的な機能を理解するためのパラメーターを抽出する方法論を検討している。この目的のために、スパイン形態の脳部位を越えて存在する特徴がどのようにして生じるのか、数理科学的な解析を含めた研究を実施している。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Remarks |
東京大学大学院医学系研究科神経細胞生物学分野ウェブサイト
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Research Products
(4 results)