2007 Fiscal Year Annual Research Report
ミューオン物理学の新展開を狙うスーパー・ミューオン・ビームの研究
Project/Area Number |
15GS0211
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
久野 良孝 Osaka University, 大学院・理学研究科, 教授 (30170020)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
能町 正治 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90208299)
中野 貴志 大阪大学, 核物理研究センター, 教授 (80212091)
青木 正治 大阪大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (80290849)
佐藤 朗 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教 (40362610)
菅谷 頼仁 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教 (80324747)
|
Keywords | 位相空間回転法 / 固定磁場強集束シンクロトロン / α線 / 蓄積リング / 閉軌道条件 / ベータトロン振動条件 / RF加速電場 / 大阪大学核物理研究センター |
Research Abstract |
本研究の目的は、蓄積リングを用いて「位相空間回転法」と呼ばれるミューオン・ビームの高輝度化技術を実証することである。位相空間回転法とは、低速ミューオンをRF電場で加速し、高速ミューオンをRF電場で減速し、ミューオン・ビームの運動エネルギーを揃えるという画期的なビーム高輝度化の方法である。まだ、実験的実証はまだ行われていない。直線型の装置代わりに、電力的にも経済的な円型装置(蓄積リングという)を採用することにした。そして、その蓄積リングのタイプとして、大アクセプタンスを持つ固定磁場強集束シンクロトロン(FFAGリング)を研究している。本研究で建設したFFAGリングは、合計6台のFFAG電磁石から構成される。平成20年度には、大阪大学核物理研究センターのM実験室にこれら6台のFFAG磁石を設置し蓄積リングを完成させた。まず、α線を用いた単粒子トラッキング法により、FFAG蓄積リングの性能評価試験を行った。この場合は、蓄積リングの直線部分の(真空チェンバーの)1つにα線源を置き、そこからのα線をリング内に向けて照射する。このα線は周回した後、同じくリングの真空チェンバーの置かれたSi半導体検出器で、その位置とエネルギーを観測する。蓄積リングのビーム光学特性として、閉軌道条件やベータトロン振動条件を測定した。これらをシミュレーション計算と比較し、期待される性能がでていることを確認した。さらに、位相空間回転法の実証実験として、高勾配電場を出すRF装置を直線部分の1つに設置し、α線のエネルギーと時間の相関を測定した。RF電場の位相とα線のエネルギーとの間に、位相空間回転から期待される関係が確認された。これにより、世界で始めてFFAGリングを使った位相空間回転法が実証された。
|
Research Products
(17 results)
-
[Journal Article] Injection Study of 6-Sector PRISM-FFAG Using Pulsed Alpha Particles2009
Author(s)
T. Itahashi, Y. Arimoto, Y. Kuriyama, M. Yoshida, I. Hossain, S. Araki, A. Sato, Y. Eguchi, Y. Nakanishi, M. Aoki, Y. Kuno, T. Oki, C. Ohmori, Y. Takubo
-
Journal Title
Journal of Korean Physical Society 592, No. 1
Pages: 323-327
Peer Reviewed
-
[Journal Article] Magnetic Field Measuerement of Radial Sector FFAG Magnet for High-Brightness Muon Ring2008
Author(s)
Y. Arimoto, T. Oki, I. Hossain, Y. Takubo, M. Aoki, Y. Kuriyama, T. Itahashi, A. Sato, M. Yoshida, N. Miyamoto, Y. Kuno
-
Journal Title
IEEE Trans. Applied Supercond 18-No. 2
Pages: 330-333
Peer Reviewed
-
-
-
[Journal Article] Six-sector FFAG Ring to Demonstrate Bunch Rotation for PRISM2008
Author(s)
A. Sato, M. Aoki, S. Araki, Y. Arimoto, Y. Eguchi, K. Hirota, T. Itahashi, Y. Kuno, Y. Nakanishi, M. Yoshida, C. Ohmori, Y. Kuriyama, Y. Mori, Y. Iwashita, A. Kurup
-
Journal Title
Proceedings of 11th European Particle Accelerator Conference (EPAC 08)
Pages: 3389-3391
-
[Journal Article] Construction of Six-sector FFAG Ring for Muon Phase Rotation2008
Author(s)
Y. Arimoto, M. Aoki, S. Araki, Y. Eguchi, K. Hirota, Md. Imam Hossain, T. Itahashi, Y. Kuno, Y. Kuriyama, Y. Nakanishi, A. Sato, M. Yoshida, A. Kurup, Y. Iwashita, Y. Mori, C. Ohmori, T. Oki
-
Journal Title
Proceedings of 11th European Particle Accelerator Conference (EPAC 08)
Pages: 3524-3526
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-