2003 Fiscal Year Annual Research Report
植物細胞エネルギー・代謝ネットワークを制御する分子マシナリー
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15GS0320
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
長谷 俊治 大阪大学, たんぱく質研究所, 教授 (00127276)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高尾 敏文 大阪大学, たんぱく質研究所, 教授 (10197048)
月原 冨武 大阪大学, たんぱく質研究所, 教授 (00032277)
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Keywords | シロイヌナズナ / 光合成 / 電子伝達 / フェレドキシン / フェレドキシン:NADP還元酵素 / プロテオーム |
Research Abstract |
光合成で生じる強い還元力は、電子伝達系を介して炭素、窒素、硫黄等の無機物を還元同化し、糖、アミノ酸、脂肪酸、核酸等の生体物質の合成の代謝系の駆動力となる。電子キャリアー蛋白質と酵素群との間における還元力の分配機能という切り口から研究を行い、以下の成果を得た。 1)Fdを電子供与体とする酵素群は、Fdと電子伝達複合体を形成する。酵素ごとにFdとの分子間の相互作用の様式が異なると考えられる。光合成器官と非光合成器官に特異的なFdとFNRのイソ蛋白質間の分子認識が、レドックスカスケードを規定する主要因であるので、それらの電子伝達複合体の精密構造を決定、比較した。その結果、葉と根由来のFd:FNR複合体は明確に異なり、葉ではFd→FNR→NADP^+、根ではNADPH→FNR→Fdへの電子移動に適した構造であるとの結論を得た。 2)全ゲノム構造の判明しているシロイズナズナのFd全ての構造、機能解析をポストゲノムの蛋白質研究としての位置付けで行った。また、このFd依存性の酵素・蛋白質群を、Fd依存性酵素群のFdとの物理的な相互作用力を活用したプロテオーム解析によりそれらを探索同定し、ネットワークを形成する新しい分子装置の解明を開始した。 3)Fdの葉緑体内濃度は数十μMから100μMであり、上記酵素群の合計濃度も同程度であるので、各酵素はFdをめぐって競合関係にある。この理解のためには、Fdと酵素の蛋白質・蛋白質の相互作用や電子伝達反応を詳細に解析することが必要であり、FNRや亜硫酸還元酵素を対象に蛋白質工学的手法で明らかにした。 4)マラリア原虫は、植物プラスチドと類似したアピコプラストを持ち、植物Fdのホモログが存在する。Fdを介した代謝が駆動していると予想される。この実体を明らかにすべく、このFdの分子特性や電子授受相手の酸化環元酵素群の探索、同定を行なった。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Kada S.: "Arrest of chlorophyll synthesis and differential decrease of photosystems I and II in a cyanobacterial mutant lacking light-independent protochlorophyllide reductase."Plant Mol.Biol.. 51. 225-235 (2003)
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[Publications] Fukuchi-Mizutani M.: "Biochemical and molecular characterization of a novel UDP- Glucose : anthocyanin 3'-O-glucosyltransferase, a key enzyme for blue anthocvanin biosyntheis, from gentian"Plant Physiol.. 132. 1652-1663 (2003)
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[Publications] Teshima K.: "A ferredoxin Arg-Glu pair important for efficient electron transfer between ferredoxin and ferredoxin-NADP^+ reductase"FEBS Letters. 546. 189-194 (2003)
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[Publications] Hanke G.T.: "A post genomic characterization of Arabidopsis thaliana ferredoxins"Plant Physiol.. 134. 255-264 (2004)
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[Publications] Hirasawa M.: "Oxidation-reduction properties of maize chloroplast ferredxoin : sulfite oxidoreductase"Biochim.Biophys.Acta. 1608. 140-148 (2004)
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[Publications] Nakagawa A.: "The atomic structure of Rice Dwarf Virus reveals the self-assembly mechanism of component proteins"Structure. 11. 1227-1238 (2003)