2006 Fiscal Year Annual Research Report
植物細胞エネルギー・代謝ネットワークを制御する分子マシナリー
Project/Area Number |
15GS0320
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
長谷 俊治 大阪大学, 蛋白質研究所, 教授 (00127276)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高尾 敏文 大阪大学, 蛋白質研究所, 教授 (10197048)
栗栖 源嗣 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (90294131)
大澤 研二 群馬大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50203758)
池上 貴久 大阪大学, 蛋白質研究所, 助教授 (20283939)
|
Keywords | 植物 / 蛋白質 / 構造生物学 / プロテオーム |
Research Abstract |
植物のレドックス代謝の分子マシナリーとして機能するフェレドキシン(Fd)、Fd:NADPH酸化還元酵素(FNR)、亜硫酸還元酵素(SiR)、亜硝酸還元酵素(NiR)、グルタミン合成酵素(GS)及びグルタレドキシン(Grx)について、構造生物学、酵素反応学、細胞生物学の観点から以下の成果を得た。 1)光合成型Fdと非光合成型Fdのキメラ分子を作製し、酸化還元電位、Fd依存性酵素との相互作用、分子モデリングによる特性比較より両型のFdの物性を既定している構造因子を明らかにした。 2)Fd:NADPH還元酵素の動的構造の特性をNMRによるH/D交換反応解析により明らかにした。 3)シロイヌナズナを用いてFNR遺伝子のT-DNA挿入変異体を選別し、葉緑体のストロマ可溶性FNRとチラコイド膜結合性FNRの光合成電子伝達経路での機能を明らかにした。 4)ヒトマラリア原虫のFdの立体構造及びFNRとの反応特性を明らかにした。また、原虫細胞内でアピコプラストに局在していることを蛍光免疫法で示した。 5)SiR及びFd:SiR複合体のx線結晶構造解析の精密化が完了し、基質である亜硫酸及び亜硝酸がヘムに結合した構造およびFdとSiRの相互作用領域の詳細を明らかにした。これまで取得していたSiRの各種変異体の酵素反応特性がこの構造情報により理解された。 6)SiRがプラスチドの核様体のDNAに結合すること、及びその分子特性を明らかにした。 7)NiRとFdの相互作用をNMR解析により明らかにした。 8)トウモロコシ由来のGSのx線結晶構造を決定し、10量体構造から成ること及び基質の結合様式を明らかにした。 9)グルタレドキシンの立体構造を決定し、[2Fe-2S]クラスターを有すること及びグルタチオンが鉄原子に配位することを明らかにした。
|
Research Products
(11 results)