2015 Fiscal Year Annual Research Report
学校種や教科科目の枠組みを越えたオリエンテーリング実習の可能性と効果についての研究
Project/Area Number |
15H00108
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Research Institution | 千葉県立松戸国際高等学校 |
Principal Investigator |
小林 岳人 千葉県立松戸国際高等学校, 教諭
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Project Period (FY) |
2015
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Keywords | オリエンテーリング / 地図学習 / 地図と現地との照合 |
Outline of Annual Research Achievements |
○研究目的…現代社会は複雑化しており、従前の教科・科目という枠組みでは解決できないような課題が多く存在する。オリエンテーリング実習は地図を使うことから地理、走るということから体育、3次元空間の理解ということから数学、実習後の参加者同士の語らいから言語的活動といったいろいろな教科・科目に関係する多様な性質を持っている。オリエンテーリングを題材として扱うことによって、地図の学習は一層実用的なものとなり、日常的な地図利用のほか、変災時への対応を迫られたときに、こうした学習の経験が成果として現れるのである。地理教育の側からも地理の学習でうたわれている野外調査において、地図と現地との照合という部分についてフォーカスするような視点は不足している。 ○研究方法…県内の地理教育の研究会にてオリエンテーリング研修会を開催し、指導方法についての検討を行う。また、体育は情報といった他教科・科目で実施する。その際、生徒に小型カメラを装着させて実習を行う。小型カメラによって記録された映像は生徒の視線を示すので、これらを示すことは生徒自身へのフィードバックとなると同時に貴重な分析データとなる。 ○研究成果…地理教員向けの研修会では授業公開を行い、実際に体験をしてもらった。研修会には国内のジュニアのトップ選手を招いてデモンストレーションも行い、授業生徒との交流も行った。教科「情報」においてデータ解析と情報機材の活用という点からオリエンテーリング実習を行った。現在のスポーツではデータと計時計測機器が重要視されている。こうした観点からも教科間の連携は可能となる。さらに、体育の授業での長距離走の実施時期と合わせて地理の授業では実施したので相乗効果が見られた。小型カメラによって得たビデオ画像はナヴィゲーションが実際にどのように行われているかを知る効果的な方法であることがわかった。
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Research Products
(4 results)