2015 Fiscal Year Annual Research Report
子どもの科学的好奇心を高める観察・実験教材の開発と活用
Project/Area Number |
15H00150
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
浅川 邦彦 宇都宮大学, 教育学部附属小学校, 教員
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Project Period (FY) |
2015
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Keywords | 自作教材 / 好奇心 / 映像資料 |
Outline of Annual Research Achievements |
「自然事象の規則性について五感を通して理解できること」「論理的に考え, 説明する楽しさやおもしろさが感じられること」「ねらいや条件を意識しながら取り組み, 自らの予想や仮説を科学的に検証できること」を科学的に思考・判断・表現する力を育成する観察・実験の要素とし, それらを実現できる教材の開発と活用について研究した。 ○川の働きと土地の変化を関係付ける動画教材の開発 鬼怒川上流域(栃木県日光市)と鬼怒川中流域(栃木県宇都宮市)の川と河原の様子を撮影した動画教材を作成した。クワッドコプターを活用することで, 水面上空からの水の勢いが捉えやすくなり, 流水の三作用について考察するための資料として適していると考えた。また, 身近な川を普段見ることができない視点で撮影した動画を教材とすることで, 身近な自然事象を科学的に見る目を養えると考えた。 ○月が満ち欠けする理由を説明する活動で活用する写真教材の開発 円形に並べた月の模型に一方向から光を当て, 円の中心に設置した全天球カメラで撮影した写真教材を作成した。地球, 月, 太陽の位置によって月の見え方が変わることを, 地球視点から連続的に捉えることができ, 月の満ち欠けについて考察する資料として適していると考えた。そして, 考察したことを伝え合う活動において発表用資料として活用することで, 具体的に自分の考えを説明することができると考えた。 ○骨のつくりへの学習意欲を高める骨格透明標本の活用 骨のつくりについて詳しく学習する動機付けとして, 魚の骨のつくりが分かるように筋肉を透明にし, 骨を着色した骨格標本の活用について検討した。実物を観察することで, 自分の骨のつくりについても事実をもとに追究したいという意欲を高めることができると考えた。 これらの実践により, 自然事象について科学的に追究しようとする好奇心を高める教材について, 活用の在り方を検討, 検証することができた。
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