2015 Fiscal Year Annual Research Report
自力で発電する楽しさや大変さを実感する学習から、節電を実践する子を育てる研究
Project/Area Number |
15H00193
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Research Institution | 千葉市立作新小学校 |
Principal Investigator |
渡辺 浩幸 千葉市立作新小学校, 教員
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Project Period (FY) |
2015
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Keywords | 小6理科「電気の利用」 / 節電を意識した行動 / 環境教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
1 問題の所在 平成24年度全国学力・学習状況調査解説資料(国立教育政策研究所)から、子供たちにとって理科を学ぶ意義や有用性を十分に味わわせることが、学習したことを生活で実践する力を育てるために必要だと考えた。 2 研究の目的と方法 実態調査の結果をふまえ、子供が環境問題を自分の問題としてとらえ、主体的に問題解決する学習を通して、科学的思考力を育て、生活での実践力が育つかを明らかにしたいと考えた。そこで、3つの指導の工夫を考えた。 (1)主体的な問題解決を行うための指導計画の工夫 総合的な学習の時間で電気の利用について問題を把握し、理科の学習で問題解決を図り、国語の学習で考えを交流させた。子供の志向が連続し、主体的な学習になるために教科等を関連させて学習する指導計画を立てた。 (2)学習を活かしたものづくりをし、科学的思考力を育てる工夫 5年生で作製したコイルモーターを活用し、手でコイルを回してLEDを点灯できる発電機を作製した。もっと発電させたいという意欲が追究を促し、科学的思考力が高まるようにものづくりを活動に取り入れた。 (3)学習したことを伝え合い、実践意欲を高める工夫 電気の性質や働きを学び、作製した発電機や手回し発電機を使ってエコハウスを作製する。エコハウスの発表会を行い、自分たちが環境問題のために学校や家でできることを話し合い、月1回振り返りを行った。 3 研究の成果と課題 研究の成果は大きく3つである。①環境問題を身近な問題ととらえ、節電に目が向いたこと②発電の仕組み等、科学的な知的好奇心、思考・表現力が養われたこと③生活の中で節電など環境に配慮し、行動に移せたこと。問題把握、問題解決、発電機やエコハウス作製・発表会と子供の思考に則した学習ができたことが要因として大きいと示唆された。 課題として、どの要因がどの程度成果に寄与しているのか十分分析できていない。今後も要因の分析、実践の改善を続けたい。
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Research Products
(3 results)