2015 Fiscal Year Annual Research Report
近赤外線光を用いた超音波内視鏡下穿刺検体の細胞成分量と輝度値ガウス分布の相関性
Project/Area Number |
15H00608
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
井上 博文 岡山大学, 岡山大学病院, 臨床検査技師
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Project Period (FY) |
2015
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Keywords | 近赤外線光 / 超音波内視鏡 / 輝度値 |
Outline of Annual Research Achievements |
【研究目的】測定媒体に近赤外線光を用い被検体の撮影画像から得られる輝度値とその検体から作成した標本中に含まれる細胞成分並びに細胞量を比較し相関性を検討し、検体含有量の自動判別に向けた基礎的研究を目的とする。【研究方法】膵病変に対し超音波内視鏡下穿刺吸引法を用い採取された検体から色調の異なる部位を2~3mmほど採取しスライドガラスの上にのせる。検体は乾かないようにベビーオイルを浸した。BZ-X700を用い検体を撮影、フィルターはICGを用いた。撮影画像は白黒画像で輝度値を256クラス分類した。撮影した検体は95%エタノールにて湿固定しパパニコロウ染色を行った。量的判定は経験値15年以上の細胞検査士が行った。細胞量は5段階で評価しクラス1 : 細胞成分なしもしくは100個未満、クラス2 : 細胞成分100~200個未満、診断不可能ライン、クラス3 : 細胞成分200~300個未満、診断可能限界ライン、クラス4 : 細胞成分300~400個未満、クラス5 : 400個以上とした。これらと輝度値との相関性を調査した。 【研究成果】赤血球を多く含む成分はヘモグロビンの光の吸収域が600nm以下であることから黒く描写され、その輝度値は低く、他の成分との輝度値には有意差を認めた。赤血球の比較的少ない有核細胞成分を豊富に含む領域では輝度値は高く、細胞量との相関性もあると考えられた。有核細胞の少ない部位、例えば間質成分や変性物成分領域でも輝度値の高い傾向があり可視光による色調の違いも考慮する必要があると考えられた。
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Research Products
(1 results)