2017 Fiscal Year Annual Research Report
The System for Sharing the Memory Between Elderly and Care Staffs in Order to Build a Desirable Human Relationship
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15H01698
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
桑原 教彰 京都工芸繊維大学, 情報工学・人間科学系, 教授 (60395168)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三輪 洋靖 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 主任研究員 (30367073)
渡辺 健太郎 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 研究チーム付 (10635808)
太田 順 東京大学, 人工物工学研究センター, 教授 (50233127)
山下 淳 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 准教授 (30334957)
米澤 朋子 関西大学, 総合情報学部, 教授 (90395161)
山添 大丈 立命館大学, 情報理工学部, 任期制講師 (70418523)
杉原 太郎 岡山大学, 自然科学研究科, 助教 (50401948)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 認知症 / 介護支援 / チャンス発見 / 記憶 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、種々の情報技術を介護現場、特に認知症介護施設に導入することで、様々なバーバル、ノンバーバル情報を記録し、それらをエピソード的に統合することで現場内での共通の「記憶」、「物語」として残すことを目的とする。「物語」を現場で共有することで、認知症者に対する介入の程度とタイミングを適切に見計らうことができるようになり、ケアの質を高めることに繋がると考えるからである。しかし認知症による記憶障害は本人の思い込み、すなわち支える側との現実世界の解釈の違いを生みこれがお互いを苦しめる。そこで本人の残存する記憶を辿り、本人と支える側の現実世界の認識の相違、すなわちお互いの「物語」の食い違いの原因を発見し、支える側のその理解、共有を促進する工学的手段を研究した。まずアブダクション等を用いた知的推論の技術で、本人の記憶の欠落など、食い違いの原因を発見する手法を検討した。このために必要な、本人の施設での生活を自動、持続的に「事象」として記録し、本人の「物語」を構成してデータベース化する技術を開発した。具体的には、「思い」の言語化が困難な本人のために、コミュニケーション・ロボットが本人の「思い」を代弁する無意識のインタラクション、行動を引き出す手段、上記で引き出された無意識のインタラクション、行動や、移動ロボットが記録するその際の本人の表情などの感情表出から、本人の「思い」を客観的な手法により自動的に抽出し「事象」に関連付け記録する手段、その記録に基づき、本人の幸せや支える側の負担軽減につながる新たな記憶形成、すなわち新たな「物語」の構築に活用する手段を研究開発した。最後に、その記録から本人のQOLや支える側の負担軽減を客観的に評価する手法を研究した。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Remarks |
研究代表者の桑原教彰が、高齢認知症者に対する日本の伝統文化を活用した介入などの活動が認められ、平成29年度「障害者の生涯学習支援活動に係る文部科学大臣表彰」を受けた。
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Research Products
(33 results)