2018 Fiscal Year Annual Research Report
Influence of sea ice loss and oceanic eddies to biological pump condition in the western Arctic Ocean
Project/Area Number |
15H01736
|
Research Institution | Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology |
Principal Investigator |
小野寺 丈尚太郎 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 地球環境観測研究開発センター, 主任研究員 (50467859)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 裕一郎 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 地質調査総合センター, 研究部門長 (50357456)
渡邉 英嗣 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 北極環境変動総合研究センター, 研究員 (50722550)
溝端 浩平 東京海洋大学, 海洋環境科学部門, 助教 (80586058)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | 北極海 / 海洋環境変動 / 物質輸送 / 海洋物理 / 数値モデル実験 |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年9月から10月にかけて、北極海太平洋側の現場観測のためカナダ沿岸警備隊所属砕氷船Sir Wilfrid Laurier号に乗船した。チュクチ海(陸棚域)からカナダ海盆への物質や熱、淡水輸送に寄与する太平洋水と沈降粒子量の関係を調べるために、前年度に北極海太平洋側に設置した時系列セジメントトラップ係留系2系のうち、太平洋水の主要な流路であるバロー海底谷の北方に設置した1系を無事回収した。しかし、西側のハンナ海底谷に設置した1系は、航海前半の海氷域通過によるシップタイムのロスで作業時間を確保できず回収できなかった。バロー北方沖から回収された沈降粒子試料は、セジメントトラップの捕集口を改善して設置したためか、これまで十分に得られていなかった夏の試料も含め年間を通して得ることができた。ただし、カナダから日本への粒子試料の輸入に時間がかかり、試料分析作業は年度末までに完了できなかった。 粒状有機物のチュクチ海から海盆への水平輸送および海盆側に輸送された粒子の鉛直輸送について、数値モデルを用いた太平洋水流入に伴う粒状有機物の輸送量変動の評価を試みる過程で、水中を流されたり海底から巻き上げられたりして海盆側へ輸送されていく粒子の粒径サイズ分布の知見が現状では不十分であり、その粒子径実測値の充実化が研究海域の粒状有機物の輸送に関する数値モデルの改善と粒状有機物輸送量のより正しい見積もりに必要であることが分かった。そこで当初予定した分析項目にくわえ、ZooScanおよびレーザ回折式粒度分析計を用いた沈降粒子の粒子径分析も新たに実施した。得られたデータは、これまでに得られたデータとまとめて考察を進め、国際誌へ投稿する。また得られた観測データや試料分析データは2019年度後半に国立極地研究所のデータサイトADSに登録して広く公開する予定である。
|
Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(6 results)