2017 Fiscal Year Annual Research Report
Prevention, Compensation and Relief Policy for Asbestos Disaster and International Relations
Project/Area Number |
15H01757
|
Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
森 裕之 立命館大学, 政策科学部, 教授 (40253330)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉村 良一 立命館大学, 法務研究科, 教授 (40131312)
杉本 通百則 立命館大学, 産業社会学部, 准教授 (40454508)
小幡 範雄 立命館大学, 政策科学部, 教授 (70224300)
平岡 和久 立命館大学, 政策科学部, 教授 (70259654)
石原 一彦 立命館大学, 政策科学部, 教授 (80388082)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | アスベスト / リスク・マネジメント / 公共政策 / ストック災害 / イタリア |
Outline of Annual Research Achievements |
各国におけるアスベストの使用実態・被害・公共政策の国際比較分析としてこれまで行った調査研究を踏まえた上で、継続的な調査・検討を行ってきており、本期間の具体的な研究実績として次の2点の論文業績が挙げられる。 第一に本研究課題での調査研究活動を通じて得られた知見を踏まえた上で、アスベスト災害を含む、より総体的な概念としてのストック災害の分析枠組への理論的検討である。アスベスト災害や原子力災害を典型とするストック災害では、全経済過程を通じて潜在的被害進行と大規模災害を引き起こし、政策対応も事後的となる傾向をもつ。そのため、ストック災害に対しては予防原則に加えて、厳密なリスク・マネジメントの追求を原則として組み込むことが不可欠であり、公共政策・財政学におけるメリット財・コミュニティ論や行動経済学の視点を手がかりとして、検討を行ったものである。 第二にアスベスト産出国を含む欧州地域の調査および国際的な研究交流の推進を目的としてイタリア・トリノ周辺の訪問調査を実施した。トリノ近郊に立地するバランジェロ鉱山は、かつては欧州地域での有数なアスベスト鉱山であり、現在はその周辺地域も含めて汚染浄化・環境再生事業が進められており、さらにその事業を題材とした環境教育にも取り組まれている。また、同じくトリノ近郊にはかつて大規模なアスベスト水道管工場(カザーレ・モンフェラート)も操業していたこともあり、同地域はアスベストの環境汚染ならびに健康被害の課題を抱えており、研究機関(トリノ大学)においても研究プロジェクトが組織されており、今回の訪問において鉱物学分野の研究者らと研究交流を行った。これらの現地訪問に基づいてのイタリアでのアスベスト対策の現状や環境再生等の特徴的な取り組み事例について整理するとともに、アスベスト災害の政策課題に関する含意の検討を行った。
|
Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(3 results)